
こんにちは、ヒッチです。
今回は2020年の配信映画『スブフェラトゥ』についてザックリ書いていこうと思います。
今回はネタバレするとかしないとかの前に翻訳問題が大きいのでそっちがメインになるかと(笑)。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
スブフェラトゥ Subferatu
監督/脚本/編集/制作総指揮:パトリック・ペンタ
出演:マクラウド船長/マイク・ドゥーリー
ブラウンシュヴァイガー司令官/マーティン・G・クローゼ
スカーレット/クレア・ウェバー
ルーズベルト/トーマス・ニコルズ
アティカス/ジョン・ガードナー
グリューワイン/ロバート・ピデ
ヴァレンタイナー中尉/マイケル・リード
2020年/アメリカ映画/88分
※2025年3月現在、この作品の配信はAmazonプライムだけのようです。今後変わる可能性がありますのでご了承くださいませ。
概要
2020年のアメリカの映画ですが、映画祭で公開された以外はDVDと配信のみで一般劇場公開はなさそう。日本でも配信のみ。
しかも超がつく低予算映画なのが観ていて分かります。なにせ最初と最後以外、全て潜水艦の中のセット、そしてほぼ会話劇(笑)!!
そしてたまに出る潜水艦を外から映したシーンは第2次世界大戦で撮影されたっぽい記録映像だと思われます(笑)。でもアレはわざとかも?
さらに『ノスフェラトゥ』のパロディみたいなタイトルなのに吸血鬼はちょっとしか登場せず、血は1回も飛ばなかった気がします(笑)♪♪
お話は主人公のマクラウド船長とツアー客の計5人を乗せた船が嵐にあった後、なぜか第2次世界大戦時Uボートに捕まり、捕虜になってしまう……というモノ。基本的にはほぼ会話で話が進みますし、完全なコメディです。

こんな作品ですがYouTubeにアップされているこの作品のメイキングを見ると、予想以上に丁寧に手作りをされていて、映画ってお金がかかるのね〜っっ!!ってめっちゃ思わせてくれます♪でもすんごく楽しそう♪♪
ちなみに制作はPontius Filmsという会社なんですけど、オフィシャルサイトもザックリ調べたところ出てきませんで、唯一の手掛かりが上のメイキング動画を配信チャンネルだけ。
しかし“Australian Cinematographer Magazine”というサイトで詳しく映画の事を書いている記事を発見しました。
撮影場所はシアトル郊外の商業用の地下室とのコト。地上は質屋とアダルトDVD屋さんだった為、評判が悪くて安く借りれたらしいです(笑)。そこにあの潜水艦内部にセットを自分達で組んで撮影したそう。
19日間で撮影は終了し、最終的には通常の映画のケータリングよりも安い値段で映画は完成したそうです。かなり楽しく努力されていました♪♪
そして低予算映画でありがちな事ですが、監督さんこそそこそこキャリアがある方でのようですが、出演されている演者さん達、半分くらいは今作しか出演されていません(笑)♪
受賞歴
こんな今作、各映画祭で賞を獲っていてなかなか好評だったようでして…
- ニューフィルムメーカーズNY
2019年観客賞ノミネート - ブラックキャット・ピクチャー・ショー
2020年賃金賞受賞 - オースティン・レボリューション映画祭
2022年最優秀撮影賞受賞
2022年ベスト・イン・ショー受賞 - ロサンゼルス映画賞
2020LAFA2月・年最優秀コメディ受賞 - ロサンゼルス劇場公開コンペティション&アワード
2021年最優秀長編映画音楽賞受賞 - ニューヨーク映画賞/2020年1月
最優秀長編映画賞受賞
最優秀オリジナル脚本賞受賞
最優秀オリジナルソング受賞
オリジナルスコア受賞
と、マジですごい!そんな訳で人によってはかなりな高評価映画だった事がうかがえますね♪

日本語字幕に問題が…
先に書いたとおり、この作品はAmazonプライムでのみの配信のよう。しかしそれがAmazon問題なのか、作り手側の問題なのか分かりませんが、日本語訳がまあひどいです。
まるでYouTubeで英語の自動翻訳をした時のようなひどさ!!です!!
しかも人名がほぼアルファベット表記になっているので、
「ええ?なんて?」
となります。みんな名前長いしっっ。この作品、ほぼ会話劇なのでこの字幕で面白い事を言っていたとしても、私は半分も分かっていない気がします。というかその字幕を脳内変換してお話を追っかけるのに必死でしたっっ。
あ、その字幕問題でもう1つ。
タイトルの『スブフェラトゥ』ですが、『ノスフェラトゥ』と“サブマリン(潜水艦)”を合わせた造語だから、絶対に『サブフェラトゥ』が正解でしょ!!これも頭を抱えた(笑)。

評価
IMDb | 3.6/10 |
Rotten Tomatoes | トマトメーター(批評家の評価)…未評価 視聴者スコア…未評価 |
映画データベース-allcinema | 未評価 |
Filmarks | 3.3/5 |
Amazon(アメリカ) | 3.6/5 |
こんなです。日本のallcinemaでは作品のページすらありませんでしたっっ。日本のAmazonも誰も評価していませんでしたので、この作品まだアップされて日が浅いのかもしれません(2025年3月現在)。
しかし観た方の意見では最初から最後まで笑いっぱなしだったという意見から、一度も笑わなかったとという意見までハッキリ別れている印象でした。そして演技がひどいという意見もありましたねっっ。やっぱりみなさん低予算作品という頭で観ているので、評価も前提として伸びていないのも感じました。
キャストなど
マクラウド船長/マイク・ドゥーリー
1999年TVドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のゲストでデビューのようです。現在までに俳優として11本の映画やTVに出演されていますが、2020年の今作を最後にキャリアが止まっていますね。中には主役級の映画もあったりするのでちょっともったいない気がしますが、俳優以外のお仕事をきっとされているんだと思います。太ったショーン・コネリーって感じでなかなかカッコいい顔してるんですよね(笑)。
ブラウンシュヴァイガー司令官/マーティン・G・クローゼ
1972年アメリカ、オハイオ州生まれ。オハイオ州立大学在籍中に舞台に上がっていたそうです。メディアでのデビューは1994年のTVドラマ。しかしこの後俳優業を1度辞めていたそうです。復帰は2009年の短編映画。その後も数は多くないものの映画、TVドラマと出演していましたが、この方の今作を最後にキャリアが止まっています。
スカーレット/クレア・ウェバー
この方、2017年のTVドラマのゲスト2本と今作の出演以外、女優業のキャリアがなさそうっっ。というか同姓同名でSNSでコメディアンとかアーティストっぽい活動をされている方がいるんですけど、同じ形かな?顔も似てるし…という事で他のお仕事が本業の方ですね♪

ルーズベルト/トーマス・ニコルズ
2020年の今作でメディアデビューされたようです。同年にTVアニメに6話声の出演をされています。しかしこの方もここでキャリアが止まっているようですねえ。
でもこの方、スタンダップ・コメディアンとして現在でも活躍されているみたいです♪ガンバ♪♪
アティカス/ジョン・ガードナー
この方は俳優のキャリアが今作のみのよう。調べようとしたんですけど、同姓同名の有名な作曲家や他の俳優さんが出てきて分かりませんでしたっっ。残念っっ。
グリューワイン/ロバート・ピデ
この方も今作のみの俳優出演のようです。そしてこの方もスタンダップ・コメディアンでした♪♪
ヴァレンタイナー中尉/マイケル・リード
1976年アメリカ、アリゾナ州生まれ。2005年の短編映画でデビューし、その後も数多くの低予算作品に出演されています。2018年からは制作にも携わっていますね。この方は今後の予定もしっかりあって俳優を本業にしているようです♪

監督/脚本/編集/制作総指揮……パトリック・ペンタ
なんでもこなしている方で、初クレジットhz2001年に作曲家として短編映画だと思われます。その後2004年には俳優、2009年には脚本、2015年のTVシリーズで初監督と制作と仕事の幅を広げて、今作で編集とラストに流れる歌を作っています。
2025年現在までにTVシリーズと今作を含んで8作品の監督を務めていますが、内6本は短編、1本は1時間の中編、そして長編は今作のみです。しかし現在もこの業界にいると思われますので、また新作が日本に入ってくるのを待ちましょう♪♪

個人的な感想
日本語字幕〜〜っっ!!
この一点につきますわあ〜〜〜〜っっ!!
字幕がちゃんとしていないからとにかく面白いであろう箇所も笑えませんでした。
でもそれ以前の問題も感じていて、この作品、ちゃんと字幕が出たところで私は笑えたんだろうか?実は必死になってクチャクチャな字幕を追っかけているおかげで最後まで観れたのではないか?
こーーーんな事を思っちゃうのです(笑)。だからちゃんとした感想が書けないんですよ〜〜っっ。
なのでここから先は雰囲気を楽しんだ私の意見としてです♪
主役のマクラウド船長とブラウンシュヴァイガー司令官の2人は惹きつける魅力があって、あの2人が作品を引っ張っているんだろうなとまで思ってしまいました♪♪
それくらいこの2人には魅力を感じました。それ以外の役者さんもコメディというのもあって楽しそうに演じてらっしゃるように見えましたし、ハマる人にはハマっているのは分かる気がします。
それに潜水艦の内のセットは本当によく出来ていて、低予算なのにこのセット、ハリウッドのどこかのセットでも借りたのかなあ?ぐらいに思っていました。まさか手作りだったとは……
でもよかったのはこれくらいかも(笑)。とにかくいろんなところで低予算を感じてしまうのは仕方がないとしても、序盤の序盤で船長含む5人がいきなり潜水艦の中に入ってきて、正直意味が分かりませんでした。というか船長の船、1シーンも映っていないと思う…
それとタイトルが『スブフェラトゥ』なんだから、もう少し吸血鬼が活躍しても……
あまりに影が薄い……字幕のせいかもしれませんがこの吸血鬼いなくてよかったんじゃ…くらいに思えてしまいますっっ。しかもなんか弱いし…
なので、吸血鬼モノと思って観ると肩透かしをくらうと思います。まあでも楽しそうだったし、何気にラストの歌でなぜかグっと来た自分がいたから、あまり悪い映画のイメージもないんですよね〜(笑)。
とりあえずZ級を観るつもりで観たら予想以上には楽しめた気がしないでもないので、低予算映画が好きな方にはおすすめしてもいいかもしれません。
でも字幕は直してほしいですねえ〜。
という訳で今回は『スブフェラトゥ』についてザックリ書いてみました。
んじゃまた〜♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema、Rotten Tomatoes、Filmarks、Australian Cinematographer Magazine