こんにちは、ヒッチです。
ちょっと前に『吸血鬼ドラキュラ』のコトを書いたんですが、
今回はその小説の初めての映画化作品、
『吸血鬼ノスフェラトゥ』について、ザックリ書きたいと思います。
以降ネタバレですのでご注意を。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
※歴代の小説『吸血鬼ドラキュラ』の映画化作品まとめました♪こちらもどうぞ♪
『吸血鬼ノスフェラトウ』 Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens
監督:F・W・ムルナウ
脚本:ヘンリック・ガレーン
出演:オルロック伯爵/マックス・シュレック
トーマス・フッター/グスタフ・フォン・ヴァンゲンハイム
エレン・フッター/グレダ・シュレーダー
ノック/アレクサンダー・グラナック
ブラワー教授/ヨハン・ゴットウト
1922年/ドイツ映画/サイレント/94分
概要
1922年に世界で初めてのドラキュラ映画(同年にハンガリーでも”ドラキュラ”という作品がありますが、フィルムが消失していて現在では見ることが出来ません)。
が、この作品、版権を取らずに撮影したのでタイトルや登場人物の名前が変わってたりします。
でも内容は一発で『ドラキュラ』と分かるものなので、当然原作者のグラム・ストーカーの奥さんに見つかり、裁判になり当然負けて、フィルムを全部焼却という処分を受けたんですが、何故か現在でも見ることが出来ます♪
ありがたや♪
原作との違い(しっかりネタバレ)
違う箇所 | 原作の『吸血鬼ドラキュラ』 | 『吸血鬼ノスフェラトゥ』 |
---|---|---|
主な舞台 | イギリス・ロンドン | ドイツ・ヴィスボルク |
伯爵の名前 | ドラキュラ伯爵 | オルロック伯爵 |
トランシルバニアに行く人 | ジョナサン・ハーカー | トーマス・フッター |
その婚約者(奥さん) | ミナ | エレン |
発狂した不動産屋 | レンフィールド | ノック |
大学教授 | ヴァン・ヘルシング | ブラワー |
吸血鬼の倒し方 | 棺桶を開けて夕日を浴びせて 胸とか刺しまくり♪消滅♪ | エレンが一晩かけてオルロック伯爵に 血を吸わせて朝日を浴びせて消滅♪ |
話の前半はまんま『ドラキュラ』なのですが、後半はけっこうオリジナルなのです。
ラストも独特で私は好き♪
ムルナウ監督とマックス・シュレック
この映画の監督さんはフリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウさん。
ドイツ映画の表現主義ってヤツで有名な監督さんで、
日本で比較的見やすい映画(というか私もそれしか見れてないですが)は、
『最後の人』という悲しい映画と、
第一回アカデミー賞で主演女優賞を獲得した『サンライズ』、
と、この『ノスフェラトゥ』だと思います。
『ノスフェラトゥ』こそ少し説明の多い作品になっていますが、
他に2作品に関しては字幕が本当に少なく、映像のみで見ている人を惹き付けるパワーがあり、
最後には満足できる作品になっているので、この監督さんホントに天才だと思います。
あ、『最後の人』の付けたしラストは私も「え?」とはなりましたけど。
よかったら見てみてくださいませ。
続いてオルロック伯爵を演じたマックス・シュレックさん。
この方の名前を英訳すると、
「最大限の恐怖」
になるのは有名な話でして、
その芸名も相まって「ホントにいる人なの?」とか「本物の化け物なんじゃないの?」とか囁かれたらしいです。
ホントかなあ?でもちょっと調べるとすぐに普通の役者さんと分かります(当たり前ですが)。
実際には30本ぐらいの作品に出演されているみたいでして、素顔の写真を見ると、帝都物語の加藤を演じた嶋田久作さんみたいな顔だな♪って思いました。
感想など
私個人的にはドラキュラ作品の中では1番面白いと思っている作品。
…ごめん、ウソ。リメイク版が1番でこれ2番(笑)。
なんでこんな古い作品が好きなのかというと、
この作品のオリジナル要素が非常に味があって好き!なのです。
しかし、1922年というまだサイレント映画の時代の作品ですので、
サイレントを見慣れていない人には、けっこうハードルの高い作品かと思います。
私は初見の時、爆睡してしまいました(今は好きなんですよっっ)♪
という訳で『ドラキュラ』ならずとも
ホラー映画のほぼほぼ最初の作品ですので、
興味のある方は一度チャレンジしてみるとよいかと思います♪
あ、ちなみにレンタルなどで見れるDVDはIVCというメーカーのモノですが、
当時と今はフィルムの回転数が違う関係で64分・・って書いてあります。
ちょっと短くてみんな早送りで動いています(昔の映画はこういうのが多いです)。
そしてリマスターしていないので画像は粗目です♪
そこをよしとするかはご自身げ判断してくださいませ♪
ちなみにリマスター版は紀伊国屋書店から販売されています。
高いだけあって画像が細かくなっており、コレクターズアイテムとしては完璧なんじゃないでしょうかねえ♪
つー事で今回ここまで。
ではまた~♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema