創作作品

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吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十三の四

吸血鬼 吾作  そんな訳で吾作は、庄屋さんの屋敷へやってきた。屋敷の玄関に着くなり庄屋さんはすぐに顔を出して、 「おお!吾作!よう来たなあ。ほんじゃ奥の六畳でちょっと話聞くに待っとりん。」 と、部屋へ通された。吾作は庄屋さんが以前より少しだ...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十三の三

吸血鬼 吾作  そんな訳で吾作はもう一度、自分の墓の前までやってきた。吾作はさっそく煙に変化して、地中の棺桶の中に入ってみた。やはり棺桶の中は、ひんやりしていて居心地がいい。しかしそれに加えて、家の木箱にはない何か、暖かみを感じるのだった。...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十三の二

吸血鬼 吾作  こうして数日後、和尚さんは吾作の家に和尚さんが作ってくれた、新しい横に寝る事のできる大きさの木箱を持ってきてくれた。  まだ吾作の寝ている昼間だったので、日が落ちて目を開けると目の前に巨大な木箱が置いてあるので吾作はとても驚...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十三の一

吸血鬼 吾作  吾作とおサエは、葬式の次の日から、毎日夜になると村の各家に、 「吾作が死んだ事や葬式がすべて芝居でした。すいませんでした。」 と、いう謝罪と、頂いた香典を返しに回った。しかし隣村の庄屋さんの出来事や代官の屋敷での出来事も村人...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の六

吸血鬼 吾作 吾作が地上に降り立つと、侍は腰を抜かして全く動けなくなってしまった。そして目の前に吾作が生きて降りてきた事に驚いた村人達はしばらくあぜんとした。 「ご、吾作?お、おまえ、生きとるんか?」 と、村人の一人が恐る恐る聞いた。吾作は...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の五

吸血鬼 吾作  庄屋さんは代官の屋敷の裏庭までやってきた。その場にはおサエを含む村人達が庭で立っており、代官が屋敷の縁側に座っており、、吾作に矢を射った侍がその脇に立っていた。庄屋さんが来たのを確認した代官が、 「おお!来たのか。庄屋!おま...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の四

吸血鬼 吾作  しばらく代官の屋敷の門の前で待っていた吾作と庄屋さんだったが、吾作がふいに、 「わし、ここからなら入れるんだろか?」 と、門の間の空間に手を差し出した。するとやはり空気のクッションのような物を感じ、手が押し返された。庄屋さん...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の三

吸血鬼 吾作  しばらく村人達は、屋敷の裏側で代官が来るのを待っていたが、屋敷の縁側を先程の侍と歳が三十くらいに見える清潔感のあるが妙にヤサ男風の男性が現れた。その男は、 「これはこれは、よくいらっしゃいましたな。わしがここの代官です。」 ...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の二

吸血鬼 吾作  その頃、吾作と庄屋さんは、代官の屋敷の門近くまで来ていた。庄屋さんは、 「よし!ほんじゃ吾作。さっきとおんなじ感じで代官をギャフンと言わせりん!」 と、吾作に言うと、庄屋さんは門を離れ、塀沿いを歩き始め、屋敷が見える箇所がな...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の一

吸血鬼 吾作  抗議をするために歩いてきた村人達は、大きな屋敷の前まですでに到着していた。もちろんその中にはおサエの姿もあり、みんなが無茶しないかドギマギしながら様子を伺っていた。  その屋敷は立派な塀と門があり、その門の向こう側には竹林が...
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