こんにちは、ヒッチです。
今回は1973年の映画『新ドラキュラ/悪魔の儀式』についてザックリ書いていこうと思います。
今回もなるべくネタバレなしで書こうと思います。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
※歴代のドラキュラ作品をまとめたページを作りました。よかったらご覧くださいませ♪♪
新ドラキュラ/悪魔の儀式 The Satanic Rites of Dracula
※こちらは海外版です。
監督:アラン・ギブソン
脚本:ドン・ホートン
出演:ドラキュラ伯爵/クリストファー・リー
ロリマー・ヴァン・ヘルシング/ピーター・カッシング
マレー警部/マイケル・コールズ
ジェシカ・ヴァン・ヘルシング/ジョアンナ・ラムレイ
1973年/イギリス映画/87分
英ハマープロの『ドラキュラ』シリーズとは
1058年にイギリスのハマー・フィルム・プロダクションが製作したシリーズで、ドラキュラ伯爵に当時まだ無名に近いクリストファー・リー、ヴァン・ヘルシング教授には当時スターだったピーター・カッシングが起用されました。
シリーズ一覧はこんなです(リンク先は私のザックリ説明)。
- 吸血鬼ドラキュラ』 (1958)
- 『吸血鬼ドラキュラの花嫁』 (1960)
- 『凶人ドラキュラ』 (1966)
- 『帰って来たドラキュラ』 (1968)
- 『ドラキュラ 血の味』 (1970)
- 『ドラキュラ復活・血のエクソシズム』 (1970)
- 『ドラキュラ’72』 (1972)
- 『新ドラキュラ/悪魔の儀式』 (1973)
- 『ドラゴンVS.7人の吸血鬼』 (1974)
1作目の『吸血鬼ドラキュラ』の大ヒットによりシリーズ化されましたが、2作目はドラキュラは登場せず。3作目からドラキュラは復活しますが今度はヴァン・ヘルシングが登場せず、
7作目の『ドラキュラ’72』でヘルシングの子孫が登場するも、8作目でドラキュラを長年演じていたクリストファー・リーが最後の出演となり、
9作目には違う役者さん演じるドラキュラがなぜか中国を舞台にヴァン・ヘルシングと戦っているそうな。
しかし興行成績も内容も振るわなかったらしく、ここでシリーズは終了となったのでした。
ちょっと残念なのは、著作権がシリーズ通してバラバラなのか、DVDやブルーレイの発売が作品によって会社が違うんですよねえ~。どこかの会社でシリーズをまとめてほしいものです……。
概要
前作から翌年に公開された『ドラキュラ』シリーズ第8作。
特筆すべきはまず完全なる前作『ドラキュラ‘72』の続編でして、クリストファー・リーとピーター・カッシング以外にもマレー警部役のマイケル・コールズも続投しているのは非常に観やすい作りとなっていると思います。
しかし残念ながら前作でヒロインのジェシカを演じたステファニー・ビーチャムは降板してしまい、今回はジョアンナ・ラムレイという方がジョアンナ役に扮しています。
なので最初「ジェシカってこんな顔だっけ?」と普通に思ってしまいましたわ。
監督、脚本も前作と同じでして、その為、作品の雰囲気などもやっぱり似てますね。
そしてもう1つ特筆すべきは、この作品を最後に長年ドラキュラを演じてきたクリストファー・リーがドラキュラ役を降板したという事。
どうやらこの作品の展開を相当気に入らなかったっぽいですね。
仮タイトルが『Dracula is Dead … and Well and Living in London(直訳すると「ドラキュラは死んだ…そして元気でロンドンに住んでいる」となります…何だそりゃ?)』だったそうで、
これも相当嫌がっていたらしい。まあそれにハマー以外でもドラキュラ役を演じてたそうで、「もうドラキュラ役いいんじゃね?」と本人は思っていたらしいです。
そしてこの作品、当時大ブームだったらしい『007』シリーズに感化されまくった作品としてもよく言われてまして、
今までの『ドラキュラ』シリーズとは違い、ドラキュラ伯爵の計画とか、まるでスパイ映画……というかまんま『007』のような展開な気がします(笑)。これもクリストファー・リーは嫌だったらしい♪
しかし今までといろんな意味で違う作品なので、新しい風を吹き込んだ事にも間違いはないと思いますけどね。
しかし興行収益はそんなによくなかったのかな?次作『ドラゴンVS.7人の吸血鬼』でカンフー映画との融合を目指すも更に興行収益は落ち込んでシリーズは消滅してしまうのでしたっっ。
序盤のあらすじ
夜、怪しげな建物中で悪魔の儀式が行われている。仰向けにされている裸の女性にニワトリに血を流す中国人の女性。その儀式の最中、
その建物で縄で縛られている1人の男性は、何とかそこから脱出、保護されるが、5人の高官がその儀式に加わっている事、その写真を撮った事などを伝えて絶命してしまう。
キャストなど
ドラキュラ役のクリストファー・リー、ヴァン・ヘルシング役のピーター・カッシング、マレー警部役のマイケル・コールズのお三方は過去の作品で紹介していますので割愛させていただきますね〜♪
ジェシカ……ジョアンナ・ラムレイ
デビューは1957年のTVドラマみたいですね。その後も脇役が多いものの、数々の作品に出演されていたり、アニメの声優などもこなしておりまして、現在でも新作が待機中の売れっ子さんですね。
中でもTVシリーズ『アブソリュートリー・ファビュラス』は大当たりして賞も総なめにしたコメディだそうで、主役のパッチィ役として有名らしいですよ。
詳細は分かんないですけどペット・ショップ・ボーイズがこのドラマのタイトルと主演2人をフューチャーした曲を発表してます(笑)。
また2001年からはTVプロデューサーとして自身出演のドキュメンタリーを製作したり、番組の監督も2本されたりします。
と、すっかりコメディの人として活躍されているすんごい女優さんなのでした♪
個人的な感想
この作品、とっても評判が悪かったので、全く期待しないで鑑賞しました。
でもそのおかげか、それなりに面白かったです♪
まあ、展開のマッタリ感とか、
何でここでこの人は殺されないの?とか、
ドラキュラなかなか出てこねえなあ〜!とか、
気になるシーンも山ほどあります(笑)。
それでもスパイ映画っぽい作りなおかげでそれなりに続きが気になるんですよね♪
クリストファー・リーはそういう展開が嫌だったみたいですが、私は好きでした。
後半になればなるほど(この話、どうなるんだ?)って思ってしまったし♪
でもラストがあれ?ってなっちゃったのは……これもいつもの事か……。
何か全体的には嫌いじゃないですが、
観終わった後すぐに思ったのは、
こんな感じのシリーズ展開を2作目からやってほしかったかも……
という事ですかねえ。
このシリーズって2作目はドラキュラ出てこないし、
3作目以降はしばらくヴァン・ヘルシングが出ないですからね。
シリーズ通してチグハグ感が個人的にはありました。
そういう意味でも直接の続編ってのは、けっこう歓迎だったんですよね。
でも残念な事に次作で終わっちゃうし、クリストファー・リーも出てないし、
日本ではDVD発売もされていないから、
ちゃんと観る機会はないんですけど(画像の荒い動画なら某動画サイトにあったりします)。
クリストファー・リー最後の有志を観たい人にはおすすめかもしれません。
という訳で今回は『新ドラキュラ/悪魔の儀式』についてザックリ書いてみました。
んじゃまた〜♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema