こんにちは、ヒッチです。
今回は2002年の作品『キング・オブ・ザ・ヴァンパイア』についてザックリ書いていこうと思います。
今回もなるべくネタバレなしの予定です。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
※歴代の小説『吸血鬼ドラキュラ』の映画化作品まとめました♪こちらもどうぞ♪
キング・オブ・ザ・ヴァンパイア Dracula
監督/脚本:ロジャー・ヤング
脚本:エリック・ラーナー
原作:ブラム・ストーカー
出演:ツェペッシュ伯爵(ドラキュラ)/パトリック・バーギン
ヴァレンジ博士/ジャンカルロ・ジャンニーニ
ジョナサン・ハーカー/ハーディ・クリューガーJr.
ミナ・マレイ/ステファニア・ロッカ
ルーシー/ムリエル・バウマイスター
スワード博士/カイ・ビージンガー
クインシー/アレッシオ・ボーニ
アーサー/コンラッド・ホーンビィ
レンフィールド/ブレット・フォレスト
2002年/イタリア、ドイツ合作TVシリーズ/104分
概要
2002年のイタリア、ドイツ合作のTVドラマで2部構成で放送された作品。
なので本来なら173分という大ボリュームの作品なのですが、
劇場用?なのか104分のヴァージョンがありまして、日本ではそちらを発売。
しかし原題はまんま『Dracula』なのに日本版のタイトルが『キング・オブ・ザ・ヴァンパイア』と、ドラキュラを入れていないのはどういう事?
ドラキュラって入れると売り上げが下がるんですかねえ?
内容的にはタイトルにも書いたとおり、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』をまんま現代にしただけ!
という物で、あまりにも展開が原作に近いのが良いとするかどうかで意見がまず割れそう。
ただ、作り手の本気度はかなり高いのも観ていけば分かりまして、このDVDで収録されているカットシーンなども含めて、小説で読んだ記憶のあるシーンをけっこう再現されている気がします。
じゃあ、現代にしなきゃいいのにねえ(笑)って思ってしまうのも確か。
しかもTVドラマなせいかたまに使われるCGがめっちゃ安い出来だったり、所々「ん?」と思ってしまう展開もあったりでちょっと微妙。
そんなこの作品、海外での評価も何か微妙でして、アメリカのサイトIMDbでの評価は☆10点満点中4.2。日本の映画サイトでもあまり芳しくないですねえ。残念。
ちなみに私の原作の小説『ドラキュラ』のネタバレザックリ感想はこちら♪
序盤のあらすじ
ハンガリーの首都、ブタペストの舞踏会に来たジョナサン・ハーカーと恋人のミナ・マレイ。そこでジョナサンはミナにプロポーズし、ミナは大喜び。この地で結婚式も挙げるという事で友人のルーシー、アーサー、クインシーも駆けつけていた。そんな中、スワード精神病院では今日もレンフィールドが独房のような病室で大暴れしていた。
キャストなど
ドラキュラことツェペッシュ伯爵……パトリック・バーギン
デビューは1983年のTV映画でのサッカーチームの1人という事でほぼエキストラ。
その後1987年にTVドラマのゲスト出演をして本格的に俳優活動を開始。
その後しばらくは脇役を演じていますが1991年ジュリア・ロバーツ主演の『愛がこわれるとき』を皮切りに『ロビン・フッド』『パトリオット・ゲーム』など大作にも出演されてスターの仲間入りを果たしており、現在でも活躍中です。
ちなみにこの作品の10年前にはフランケンシュタイン博士も演じています♪
ほぼヴァン・ヘルシングなヴァレンジ博士……ジャンカルロ・ジャンニーニ
この方、ローマで演劇を学び舞台俳優としてキャリアとスタートさせたそうです。
その中には『真夏の夜の夢』『ロミオとジュリエット』などもあるそう。そして1965年にスクリーンデビュー。
同年TVドラマの主役をすでに演じており、その後もず〜〜〜〜っと売れ続けているすごい方。
ジャンルにこだわりもないようで、『雲の中で散歩』のようなドラマに出演したかと思えば『ミミック』『ハンニバル』などのホラー『007/カジノ・ロワイヤル』『007/慰めの報酬』などのアクションにも出演するという何でも屋さん♪♪
1987年と2013年には自身の監督作品も発表したり、声優業もこなしたり、現在でも現役バリバリです♪♪
ジョナサン・ハーカー……ハーディ・クリューガーJr.
父、兄が俳優、母が画家というまあまあ芸能に恵まれた方ですね。デビューは1993年のTVドラマ。
その後もTVを中心に活躍されています。が、日本に入ってきている彼の出演作品は『バイオ・ディザスター』『デュアル・マトリックス』『オペレーション・ワルキューレ』と怪しげなタイトルばかりっっ。
別にB級専門俳優さんじゃないのにねえ。
ジョナサンの婚約者ミナ……ステファニア・ロッカ
1994年にTVドラマでデビュー。
その後、脇役ですが数多く演じまして、1997年『ニルヴァーナ』で注目を浴びると、その後はスターの仲間入りされて、TV、映画と現在までずっと活躍されています。
今年2023年には自身初の監督/脚本作品『L’ora di tutti』が待機しています。
ミナの親友ルーシー……ムリエル・バウマイスター
1990年TV映画でデビュー。
1992年にはTV映画で主役を演じ、すでにスターの仲間入りをして、現在までかなりの作品に出演されています。
ただ彼女の出演作品が日本にはあまり入ってきてなくてですねえ『愛にかける橋』『アバランチ・クラッシュ』『エアポート2010』ぐらいしかない状態です。残念。
監督/脚本……ロジャー・ヤング
1977年に制作補佐としてTV映画に参加してこの世界に入ったようですね。
その後1980年にTVドラマのエピソードの監督として監督デビューを果たし、1984年に劇場作品を初監督、1991年には脚本家デビューも果たし、2000年にはあらためてプロデューサー業にも挑戦されています。
基本的にはTV作品のエピソードの監督やTV映画の監督をされています。
個人的な感想
この作品、まあまあ好きなんですけど、でも頭を抱える箇所も多くてですねえ(笑)。
でも『ドラキュラ』を作るぞ!って意気込みが感じられてやっぱり好きです♪
特にルーシー役のムリエル・バウマイスターさんの演技が素晴らしく、個人的にはルーシーのベストはこの人なんじゃないか!と思うくらいでした。
『ドラキュラ』って作品はルーシーのパートが1番盛り上がりますからね♪♪
けっこう叩かれていましたけど個人的にはドラキュラ役のパトリック・バーギンさんもけっこう好きでした。
ドラキュラって威厳なんかないよねえ〜♪
原作読んでると何したいかよく分かんないし、建前の威厳は出してても、中身は獣な何か変なキャラというイメージが個人的にはあるので、この作品のイヤらしい顔をするドラキュラはお気に入りです♪♪
ただ、登場するたびに両手でマントを広げるのはどうだろ?とは思いましたけど(笑)。
頭を抱えた箇所としてジョナサンというキャラが、私はよく分からなかったです。
主役なんですけど、序盤でドラキュラ城に向かう時のあれは何なん?って感じです。アホにしか見えません。破天荒キャラっぽいわりにはアーサーにマジ相談してたりっっ。
まあカットシーンも多いので、なおさら分かりづらくなっちゃってるんでしょうけど……。
自分の人生がかかっている商談の前にあんな事をしますかねえ?……と思えばものすごい正義感を振りかざしてまともな人に見えたり……成長したという事にしておきますが……
なのであのキャラのジョナサンに何でミナがなびいたのかも謎になってきてしまうんですよね。というのもミナというキャラがものすごく聡明なキャラとして描かれていますので。
さらに気になったのがクライマックスからのラストでして……
個人的には「えええ〜〜っっ!?」って感じでした。
あれじゃなかったらもうちょっと評価が高かったのでは〜……って思ったんですけど……。ホントにあれをやった事で一気にB級感が増しちゃったなあ〜って。
それとこの作品、かなり原作を忠実に話が進行していくんですが、
なぜかヴァン・ヘルシングは登場せず、代わりにヴァレンジ博士という方がまんまその役割を担っています。
じゃあヘルシング博士でいいじゃん!って思いました(笑)。
と、完全版じゃないせいかもしれませんが良い所を悪い所が混在するなかなか困ったちゃんな作品でしたけど、『ドラキュラ』のバリエーション作品としてはそこそこおすすめ出来る作品かと思います。
という訳で今回は『キング・オブ・ザ・ヴァンパイア 』についてザックリ書いてみました。
んじゃまた〜〜♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema