創作作品

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吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十一の三

吸血鬼 吾作  隣村の庄屋の屋敷の近くまで吾作と庄屋さんはやってくると、そこからは気づかれないように屋敷の木の影に隠れた。屋敷には何の灯りもついていないので、もう隣村の庄屋さんは寝静まっていると思われる。そこで庄屋さんは、 「ええか?わしの...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十一のニ

吸血鬼 吾作  村人達がおサエも連れて侍のところへ抗議に行こうとしていた頃に、日も完全に落ちたのを合図に吾作が目を覚ました。 吾作は棺桶の中だったが(あ、そうだった。)と、思うと一瞬のうちに煙になり、地上に出てきた。そこは自分の家ではなく、...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十一の一

吸血鬼 吾作  明くる日、吾作の葬式が何事もなく行われた。 吾作の遺体を入れる棺桶は、間違って吾作が日に当たって燃えてしまうといけないという事で、家の土間に無理矢理置いた。そして不自然に吾作の遺体から仏具一式と和尚さんが座り、でたらめなお経...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十の三

吸血鬼 おサエは、昼の通夜の芝居に罪悪感がわいてきていたのだが、夜になり、吾作が目を覚まし、和尚さん、庄屋さん、吾作の家に集まり、今後の話をする頃には、罪悪感どころではなかった!と、思い直すのであった。庄屋さんは使用人から吾作の通夜を監視し...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十の二

吸血鬼 吾作 おサエは、夜中起きてから全く寝ていなかったが、家の掃除をして、通夜に備え始めた。 和尚さんには、とりあえず一回帰ってもらって、少し休んでから、一度家に来てもらい、通夜の段取り(の芝居)を、村のみんなの前でしてもらう事にした。 ...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十の一

吸血鬼 吾作 さっそく通夜の準備をする為に、吾作は布団に入って死んだフリを、する事になった。しかし吾作は日がのぼると、簡単に死んだように寝てしまうので、そこはあんまりみんな心配をしてはいなかった。しかし問題は日が沈んだ後、しっかり目を覚まし...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 九の五

吸血鬼 吾作  吾作とおサエはお寺に着いた。そして吾作は門から少し離れた場所で待ち、おサエは慌てて和尚さんを起こして門の外まで来てもらった。まだ寝ぼけていた和尚さんだったが、吾作の右脇腹に刺さっている矢を見てとても驚いた。そして、 「これは...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 九の四

吸血鬼 吾作  吾作が自分の家に着いた頃には、夜はもうだいぶ更けていた。当然おサエは寝ているので、どうしようかなあ・・・、と、吾作は思った。と、いうのも吾作はまだネズミ達に担がれた状態で、右横腹に矢が刺さったまま。しかしネズミと一緒に家に上...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 九の三

吸血鬼 吾作  矢を右横腹に撃たれた吾作は、自分の持てる力を使って庄屋さんの屋敷から離れ、自分の村の方向へ走った。そして少し横道にそれ、田んぼのあぜ道に身を潜めた。一気に走ってきたし、この日はまだネズミを一匹も捕らえてなかったので、意識が少...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 九のニ

吸血鬼 吾作 庄屋さんの屋敷の前にやってきた吾作と村人だったが、 「別にわしがおらんでも問題ないだら?」 と、村人は言うと、さっさと帰ってしまった。吾作は一気に心細くなったが、屋敷に入ると、使用人が待っており、前回通された大広間に今回も通さ...
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