
こんにちは、ヒッチです。
今回は1994年の映画『モスキート』についてザックリ書いていこうと思います。
今回は普通にネタバレありの予定です。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
モスキート Mosquito
監督/原案/脚本:ゲイリー・ジョーンズ
脚本:スティーヴ・ホッジ/トム・チャニー
出演:レイ/ティム・ラヴレース
ミーガン/レイチェル・ロイセル
パークス/スティーヴ・ディクソン
アール/ガンナー・ハンセン
ヘンドリックス/ロン・アシュトン
ジュニア/マイク・ハード
1994年/アメリカ/92分
概要

1994年のアメリカ映画。と書きましたが訳あって1995年と書いてあるサイトも多いですね♪
もともとは今作の監督ゲイリー・ジョーンズさんが銀行強盗や銃撃戦をメインとして犯罪アクション映画を計画していたのが、費用が掛かりすぎる~っっ!となってボツに。
そのボツネタを今作の撮影も担当したトム・チャニーさんが脚本を書いて『Skeeters(北米のスラングで蚊の意味♪)』というタイトルにしたそうです。なのでここで“蚊”のお話になってたみたいですね~(笑)♪
ただ『SKEETER(1993年に「スティンガー」のタイトルで日本でビデオ販売)』というタイトルの映画がすでに製作に入っているという情報が入り、今作のタイトルは『Blood Fever』に変更、さらに『Nightswarm』に変更されて最後に『Mosquito』に落ち着いたそうな♪

しかし今作、ウィキペディアによりますと、製作費推定20万ドルとかなり低予算だったようで、撮影はデトロイト市近郊ですべて行われたそうで、主人公2人の車は監督のゲイリー・ジョーンズさんの私物だったり、途中で登場するキャンピングカーはゲイリー・ジョーンズさんのお母さんの車らしいです(笑)♪ちなみに横転するキャンピングカーはスケールモデルを作って撮影したそうな♪
また、1994年という時代ですのでCGはなく、今作で登場する“蚊”はストップモーション・アニメーションで動いていたり、ゴム製の人形だったりしたそう。そして破壊される“蚊”の内臓を表現するのに、スタッフたちの食べ残しのお弁当とか詰めてたらしいです(笑)♪また一部ではセルアニメ(絵のアニメ)のシーンもあったりと、けっこう工夫されています♪
で、今作に1番お金がかかったシーンはかなり序盤に本物の蚊が水面から羽化する様子をとらえた映像で、これはストック映像というヤツだそうで、1500ドルで購入したものだそうっっ。
こんなちょっと楽しそうに作られた今作、1994年11月にアメリカ全土で公開が予定されていたそうなんですが、配給会社のヘムデール・コミュニケーションズがまさかの倒産!そして劇場公開はなくなり、1995年5月20日にVHSとレーザーディスクで販売されたそうです。
そして販売当初の評判こそイマイチだったものの、一部の方々に人気が出たらしく、現在はカルト映画の1本となっているそうです。その人気もあり、2015年には販売20周年記念のブルーレイが販売されました♪
ただこのブルーレイ、日本版はなさそうですねっっ。
ちなみに今作には1974年に公開されたカルト映画『悪魔のいけにえ』のレザーフェイス役、ガンナー・ハンセンさんが出演されているんですが、20年ぶりにチェーンソーを持つサービスっぷり♪そしてハンセンさんは今作が出演作の中で1番のお気に入りとも言っています♪
またザ・ストゥージズのギタリスト、ロン・アシュトンさんが俳優として出演されている事でも知られています♪
評価
| IMDb | 4.9/10 |
| Rotten Tomatoes | トマトメーター(批評家の評価)…60% 視聴者スコア…38% |
| 映画データベース-allcinema | 5.0/10 |
| Filmarks | 3.2/5 |
| Amazon | 3.5/5 |
こんな感じ♪数字的には「中」くらい。でもコメントを読むと分かるんですが、どこのサイトも賛否分かれてまして、ただ、賛の人も「ヒドい脚本だしショボいけど好き♪」という褒めてるのかけなしてるのかよく分からない意見がほぼでした(笑)♪
なので好きになれなかった方が「これはヒドい」と書いている訳で、完全にハマれるかどうかが今作のカギになってますね♪
あと、やはりレザーフェイス役のガンナー・ハンセンさんが出演されているのが評価を上げている要因の1つにもなってましたね♪
あらすじ

墜落した宇宙船に乗っていた異星人の死体の血液を吸って巨大化した蚊が、リゾート地の観光客を血祭りにあげる。
TSUTAYA DISCASから引用
ここだけ読むと完全にSFなんですが、SFって感じはホントに冒頭のみで、その後はおバカなキャラクターたちがそれぞれ大変な目にあうって話です♪♪
どんくさい展開も含めてコメディ色が強いですが、しっかり吸血して人が無残に死ぬシーンなどもありますので、ホラーっ気もそれなりにあります。ただ、展開は全体的に間抜けな気が~……
キャストなど

レイ……ティム・ラヴレース
1992年のエキストラ出演で俳優デビュー。その後は年1回くらいのペースで95年までは出演されていますが、それ以降はさらに出演作が少なくなっており、ひょっとして舞台をメインにされているか別のお仕事をされている可能性が高いですね。
ただ2025年は2本の作品にクレジットされていますので、現在も現役で頑張っておられます♪
ミーガン……レイチェル・ロイセル
この方、ぜんっっぜん情報もキャリアもありませんで、1994年の今作が初出演のようで、その後は2010年の『ストーン』に出演されているそうですが、ここでキャリアが終わってます。
同名の方のインスタがありましたが、同一人物かどうか……
パークス……スティーヴ・ディクソン
1988年『悪魔の指さき/戦慄!!体が溶ける』で映画初出演……ですが、今作をふくめてこの方も2010年までに5作品の出演しかキャリアがなさそうです。
舞台とか他のお仕事をされているんでしょうねえ~っっ。

アール……ガンナー・ハンセン
1947年アイスランド出身。5歳の時にアメリカに移住したそうです。テキサス大学オースティン校に通い、英語と数学を専攻しフットボールの選手にもなっていたそう。その後大学で演劇に携わり、大学院ではスカンジナビア研究と英語を専攻したそうです。
高校卒業時にはコンピューターオペレーターの仕事をされてたり、一時期はバーの用心棒もされてたらしいっっ。そして1973年大学院を卒業した時、地元オースティンで『悪魔のいけにえ』の撮影があることを知り、オーディションに参加、見事レザーフェイス役をゲットしたそうです♪
『悪魔のいけにえ』は1974年に大ヒットし、当然ハンセンさんにも役者のオファーが来たそうですが、本人はその気がなかったのか全部お断りをしてフリーライターの仕事や編集をされていたそうです。と、書きましたが1976年『デビル・マスター』に1度出演されてますね♪
でもその後はホントに出演作はなく、本格的に復帰したのは1988年『女切り裂き狂団チェーンソー・クィーン』というホラーコメディ作品。その後1990年からは映画の脚本を手掛けるようになり、2000年代になると俳優業をけっこうされていますね。でも明らかにホラーを選んで出演されてますね♪ちなみに2007年『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』では裕木奈江も出演してるそうな♪でもハンセンさんはカメオ出演らしい。
2013年『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』が生前最後の映画出演になったそうで、2015年にすい臓がんのため68歳で死去。その後2017年に原案/共同脚本をした『ザ・プリズン・ブレイク 大脱獄』にカメオ出演されており、本当にこれが遺作となっております。
ヘンドリックス……ロン・アシュトン
1948年アメリカ出身。概要でも書きましたがこの方、本業はミュージシャン、しかもかなり偉大なギタリスト。1967年にイギー・ポップ、弟でドラマーのスコット・アシュトン、ベーシストのデイヴ・アレクサンダーとザ・ストゥージズを結成、1689年にデビューアルバム『The Stooges』を発売、その後も『Fun House』『Raw Power』を発売、パンクロックの先駆けとして確固たる地位を築き1974年に解散、その後はいろんなバンドに顔を出して活動してたみたいですね。
1970年のTV映画からサウンドトラックとして参加するようになったようで、その流れかは分かりませんが1988年『悪魔の指さき/戦慄!!体が溶ける』で俳優デビュー。その後今作をふくめて『ヘルマスター』『殺戮兵団ジェノサイダー』『死霊のはらわた 最・終・章(主演)』の5作品に出演されています。
その後2003年にザ・ストゥージズが再結成2007年にはアルバム『The Weirdness』を発表、その後も在籍していましたが、2009年1月6日、自宅のベッドで亡くなっているロンさんを秘書が発見、心臓発作で死後数日経っていたとの事です。享年60歳。
その後イギー・ポップが企画したザ・ストゥージズのドキュメンタリー『ギミー・デンジャー』が2016年に公開されて話題になったみたいです。

監督/原案/脚本……ゲイリー・ジョーンズ
1985年『地獄部隊サム・ライミ/虐殺ヒーロー』で特殊効果&メイクを担当して初クレジット。この作品で俳優デビューもされているようですが、基本、俳優業はやっていませんね。同年には『XYZマーダーズ』に製作アシスタントとして参加もされてたそうで、1987年『死霊のはらわた II』でアッシュの手を演じてるらしいです(笑)♪
その後も特殊効果の人としていろんな映画に参加し、1994年今作で初脚本/監督デビュー。特殊効果の仕事もしながら1996年からはTVドラマの監督なども行ってまして、2000年『スパイダーズ』2001年『クロコダイル2』の監督し、2008年にはサム・ライミ監督とソニー・ピクチャーズのご指名で『ブギーマン3』の監督を務めたそう♪
その後も『ライトニング・ストライク』『S.A.D 米国特殊部隊』『アックス・ジャイアント』などB級のアクションやホラーを手掛けており、2007年『ハゲタカゾンビ 感染注射』から本格的に製作としてもクレジットされ『野獣処刑人 ザ・ブロンソン』では製作総指揮をされていますね。
個人的な感想

何の予備知識もなく鑑賞♪
なのでオープニングを観て、『モスキート』というタイトルなのにいきなりの宇宙船にビビりました(笑)♪
ただ、その後の展開で予想よりも早く巨大化した蚊が登場して、その後もおバカ展開でコメディ映画と理解しましたね♪
ただその蚊の造形が思ったより全然ちゃんとしたもので、TV映画なんだとばかり思ってました♪
ホントにいろんなシーンに工夫が見れまして、低予算作品な雰囲気があまりないんですよね。
むしろ展開などがいかにもB級の定番……というか王道?でして、
観ていて展開のどんくささにイライラしてしまいました(笑)♪90年代の作品だからかもですけどっっ。
なんでこの手の映画ってすぐに警察にいかないんですかねえ(笑)♪
早よ行けよ!ってめっちゃ思ってしまいます(笑)。
でもそうするとお金がもっとかかるのも分かるので、こじんまりとした展開にはなってしまうんですが、まあ……楽しく観れた方かなあ~……って思ってはいます。
途中のキャンプ場のシーンとかお金がない作品とはあまり思いませんでしたねえ~。
今作はちゃんと「蚊はメスしか血を吸わない」という話も出てきましたし、作り物の蚊がかなり登場してまして、アクションシーンなんかも楽しいです♪
ラストの展開も面白いとは思いましたが、冒頭の宇宙船が最後まで出ないのはどお?って思ってます(笑)。この辺が低予算の痛いところなのかもっっ。
でもB級モンスター映画として造形なども含めてそれなりに楽しく観れますので、そういった作品が観たい方にはおすすめしてもいいかもしれませんね♪
と、いう訳で今回は『モスキート』について書いてみました。
んじゃまた~♪♪
※参考文献
ウィキペディア……Mosquito
IMDb……Mosquito
映画データベース-allcinema……モスキート
Rotten Tomatoes……Mosquito
Filmarks……モスキート