【吸血鬼映画】『ブラック・サバス/恐怖!三つの顔』をザックリ解説!巨匠マリオ・バーヴァ監督の3話のオムニバスホラー。

こんにちは、ヒッチです。

今回は1963年の映画『ブラック・サバス/恐怖!三つの顔』について、ザックリ書いていこうと思います。

今回もなるべくネタバレなしの予定です。

※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪

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ブラック・サバス/恐怖!三つの顔 I TRE VOLTI DELLA PAURA

監督/脚本:マリオ・バーヴァ

脚本:マルチェロ・フォンダート/アルベルト・ベヴィラクア

出演:ホスト、ゴルガ(2役)/ボリス・カーロフ
   ロジー/ミシェル・メルシェ
   メアリー/リディア・アルフォンシ
   ウラジミール伯爵/マーク・ダモン
   ズデンカ/スージー・アンダーソン
   ヘレン/ジャクリーヌ・ピエロー

1963年/イタリア、フランス映画/93分

配信状況

2024年11月現在の配信状況はこんなです。これから変わる可能性がありますのでご了承くださいませ。

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初回は30日間無料 600円(税込)。
この安さで観れる作品数の多い事♪
なんですが、この作品は見放題ではなくて、
レンタル(HD)509円、購入(HD)2546円の2種類があります。
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見放題動画の本数が320,000本と、めっちゃあって電子書籍もあり。
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初回登録なら30日間無料。
「DMMプレミアム」月額550円で新作アニメ以外にも映画やドラマ、オリジナルのバラエティやドラマが見放題となるそうです。
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基本料が無料でログイン不要で観る事が出来るそうですが、有料動画もあります。
定額プランなどいろいろあります。
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月額料金976円(税込)。しかしTV放送の見逃し配信は会員登録なしで観る事ができるそう。
フジテレビが好きな人にオススメですね。
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月額1026円(税込)だそうです。
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無料トライアル期間1週間、その後に月額900円になるそうです。
実は独自コンテンツがあったり、音楽が聞けたり、ゲームができるらしいですっっ。

概要

1963年のイタリア映画。

監督は『血ぬられた墓標』を大ヒットさせて一躍時の人になっていた(と思う)当時まだ若手の巨匠マリオ・バーヴァ

タイトルにも匂わせていますが、この作品、3つの短編からなるオムニバスホラー映画で、ハーヴァ監督初のカラー作品

その3つの作品ですが、それなりの原作の映画化だったりするそうです。簡単なあらすじもつけてご紹介♪

  1. 『電話』/ギ・ド・モーパッサン原作『電話』…アパートに帰ってきた女性にコワ〜い脅迫電話がかかってきて…
  2. 『ウルダラク』/アレクセイ・コンスタンチノヴィッチ・トルストイ原作『ウルダラクの家族』…主人公の訪れた家のお父さんがウルダラク(吸血鬼)を倒しにいっていたが…
  3. 『水滴の音』/アントン・チェーホフ原作『水滴』…真夜中に死んでしまった女性の遺体の埋葬の準備をしてほしいと言われた看護師は、その遺体に指輪が気になって…

という3本です。

…なんですが、『電話』のモーパッサンではなくFG・スナイダーという指摘があったり、

『水滴の音』もチェーホフ原作ではなくフランコ・ルチェンティーニ『Dalle tre alle tre e mezzo』が原作だ!など、いろいろケチがついています(笑)。

そして上記のはイタリアヴァージョンなんですが、アメリカで公開されるインターナショナルヴァージョンの際には、『水滴の音』『電話』『ウルダラク』の順番に変え、さらに内容まで変えてたりするそうですよ〜。

そんなゴタゴタしている内情の作品ですが、バーヴァ監督初のカラーという事もあって当時英国のハマープロが全盛の時代だった事もあるかもですが、原色バリバリのキモ〜い絵作りは素晴らしく、恐怖を盛り上げてくれています♪♪

そしてホストとして最初に現れるのがこれまた名優ボリス・カーロフ

本人も2話目『ウルダラク』に出演しています。

そしてタイトルもバーヴァ監督の前作『血ぬられた墓標』の原題『Black Sunday』にあやかって『ブラックサバス』にしたんだそう。

こうして満を辞して公開された本作ですが、当時コケたそうで、興行収入は『血ぬられた墓標』の半分もいかなかったらしいです。

しかしその作品、けっこうな影響を与えていたりしまして、オジー・オズボーンが所属していたヘビーメタルバンド“ブラック・サバス”はこの作品から付けられたそうですし、

クエンティン・タランティーノ『パルプ・フィクション』はこの作品の構成に影響を受けたっぽい事を話しているみたいです。

そんな訳で公開当時は微妙だったかもしれない今作ですが、現在ではホラーの名画の1本となっているようです。

評価

IMDb7/10
Rotten Tomatoesトマトメーター(批評家の評価)…89%
視聴者スコア…75%
映画データベース-allcinema7/10
Filmarks3.6/5
Amazon4/5

高い!高いです!この評価を書くようになってロッテントマトがこんなに高い吸血鬼映画って初めてみました!マリオ・バーヴァのフィルターでもかかっているんですかねえ(笑)♪♪

フィルマークスの3.6ってのが正直リアルだと思いますけど(笑)♪

第2話『ウルダラク』原作『ヴルダラクの家族』

ここは吸血鬼作品を紹介するブログなので、第2話『ウルダラク』の原作もご紹介♪

作:アレクセイ・K・トルストイ 訳:西 周成 

電子書籍で300円で購入できます。短編小説なのでサクッと読めますし、この西 周成さんの訳は読みやすいのでおすすめです♪

先にも書きましたが、作者はアレクセイ・K・トルストイ。かの有名な『戦争と平和』『アンナ・カレーリナ』レフ・トルストイのいとこにあたります。でもこの方も充分すごい作家さんだったみたいですよ〜♪

この小説は1839年にフランス語で書かれて、1884年にロシア語に訳された版が雑誌に掲載されたそうです。で、肝心のフランス語の原文はなんと1950年にようやく陽の目を見たそうな。

ちなみにウルダラクとはスラヴやバリカン半島の昔話で主に狼男や吸血鬼(アンデッド)を指しているそう。それが19世紀前半に小説に初登場して、この作品にも反映されたという事のようです。

それでこの作品、過去に数回映画化されていまして、

と、ハッキリしているだけで4回は確実に映画化されています。2023年の『The Vourdalak (英題)』はフランス映画でヴェネチア国際映画祭で上映されて絶賛されたそうです。これを書いている2024年時点ではまだ日本に上陸していませんね。残念。早よ!!

※2020年のアルゼンチン/シンガポール合作映画『ヴァーダラック 呪われた血族』もどうやら同じ原作の映画みたいですね。こちらはWOWOWで放送されたのみっぽいので、いつか配信されるのを待ちましょう。

キャストなど

ホスト、ゴルガ(2役)……ボリス・カーロフ

1887年イギリス生まれ。1909年にカナダに移住、そこで劇団に入って俳優活動を始めたみたいです。

映画デビューは1919年。この後1931年のあの『フランケンシュタイン』で怪物役をするまでに無名…という訳ではなく、脇役ではありましたがこの時期の出演作品ではそこそこ重要な役を演じてたみたいです♪

それでも『フランケンシュタイン』公開後は完全なスターになりまして、その後は怪奇スターとして売れまくっています。『フランケンシュタイン』で最初に怪物役のオファーを受けたけど、セリフがねーじゃん!という理由で拒否した『ドラキュラ』のベラ・ルゴシは、後年になってこの怪物役を引き受けていたり、カーロフさんと共演すると必ずカーロフよりクレジットが下で、晩年まで悔しがっていたのはまあまあ有名はお話ですね(笑)。

怪奇スターとしての顔が有名ですが、サスペンスや刑事ものなどにも出演されていまして、1969年に亡くなるまでに206本もの作品に出演されていたそうです。

現在、日本で観れる主な作品として『暗黒街の顔役』『黒猫』『フランケンシュタインの花嫁』『歩く死骸』『フランケンシュタインの復活』『死刑台の呪い』『誘拐魔』『虹を掴む男』『征服されざる人々』『黒い城』『忍者と悪女』『殺人者はライフルを持っている!』など。

カーロフさんは吸血鬼ものにほぼ出ていないそうで、今作はかなり貴重な1本だそうです。それと吸血鬼は出ていませんが『吸血鬼ボボラカ』に主演されています。

ロジー……ミシェル・メルシェ

1939年フランス生まれ。薬剤師の家に生まれたそうで、当初はダンサーになる事が夢で、ダンス学校にも通っていたそうですが、父親から家を継ぐ事を決められていたそう。

1954年の映画でダンサーとして15歳で女優デビュー。その頃にはバレエダンサーとして有望株だったみたいで、17歳のころにはバレエダンサーとしてパリで活躍されていたそうです。

1957年の『非情』から女優として本格的に活動を始め、その後もどんどん女優としてのキャリアを重ねています。

1964年『アンジェリク/はだしの女侯爵』で主人公のアンジェリクを演じてハマり役となり、1968年までの間に計5作に主演、確実にスターになっていたそうです。

しかしこの後、人気にかげりが見え始め、1972年の作品で一度女優業をストップしています。そして77年から少しずつ再開、2013年のTVドラマを最後に女優業はされていません。

しかし現在もご健在のようで、2023年フランスの最高名誉勲章国家レジオンドヌール勲章騎士の階級に任命されたとの事です。

現在日本で観れる作品として『ピアニストを撃て』『さよならをもう一度』『愛すべき女・女(め・め)たち』『傷だらけの用心棒』などがあります。

メアリー……リディア・アルフォンシ

1928年イタリア生まれ。アマチュアの劇団に入り、そこで上演した舞台を全国事コンクール(そういうのもあるんですねえ)に出したところ、最優秀女優賞を受賞し、そこで審査員をしていたアントン・ジュリオ・ブラガリア監督の目に止まり彼の劇団に入団、1946年にプロとして舞台女優デビューされたそう。

1950年にはエキストラですがスクリーンデビューを果たしていますが、またしばらくは舞台を中心に活動をして、1957年から映画、TVと活躍の場を本格的に広げています。

特に60年代はかなりの活躍をされていまして、この頃にはスターとしての地位も築いていたみたいです。

1973年にご結婚され、キャリアもそこでストップしていますが、1983年に旦那さんを事故で亡くしたそうで、1988年に女優復帰されています。

しかしそれほど仕事はされておらず1997年の映画を最後に女優業を引退したそうです。そして2022年に94歳で自然死されたそうです。

それで現在日本で観れる主な作品が、今作くらいしかなさそうです。残念。

ウラジミール伯爵……マーク・ダモン

1933年アメリカ生まれ。どういう流れかよく分かんなかったんですが、高校3年生の時にコメディアンのグルーチョ・マルクスにスカウトされたそうです。しかしこの時はUCLAの歯科部に進学する事を選択したそう。なんと賢明な(笑)。

その後転校してMBA(経営学修士)と英語学の博士号を取得して卒業。その頃、演劇の授業も受けており、俳優の道を選んだという…めっちゃ頭の良い方。

1952年のTVドラマのゲストで俳優デビュー。その後TVを中心に活躍されています。1960年ロジャー・コーマン監督の『アッシャー家の惨劇』ゴールデングローブ賞で新人賞受賞

その後マカロニ・ウエスタンの仕事をするためにイタリアに移住し、その通りにマカロニ・ウエスタンに出演しまくってます(笑)。

しかし1974年に俳優業を引退、映画プロデューサーとして活躍を始め、大成功されています。どのくらい成功したかというと、『U・ボート』『ネバーエンディング・ストーリー』『ショート・サーキット』『ナビゲイター』『マック』『スターリングラード』『ジャングル・ブック』『フランダースの犬』など。

吸血鬼映画の『ロストボーイ』も共同製作総指揮としてクレジットされているそうです。

そんな大成功を収めたマークさんなので、俳優というよりは名プロデューサーとしての顔の方が大きいようですね。2024年5月に91歳で自然死されたそうです。

現在日本で観れる俳優としての作品として、『リンゴ・キッド』『皆殺し無頼』『オーウェルロックの血戦』『白昼の大列車強盗団』『殺して祈れ』『アンツィオ大作戦』などがあります。

小ネタなんですが、ティム・バートンサム・ライミがよくタッグを組む音楽家のダニー・エルフマンマーク・モダンさんの従兄弟だそうです(笑)。

ズデンカ……スージー・アンダーソン

1940年クロアチア生まれのイタリアの女優さんです。1960年スクリーンデビュー。その後69年までに13本の映画に出演されていますが、そこでキャリアが止まっていますね。どの作品もそこそこメインの配役をされていたので…どうしたんですかねえ?

日本で観れる作品は本作以外にはなさそうです。残念。

ヘレン……ジャクリーヌ・ピエロー

1923年フランス生まれ。息子さんが『大人は判ってくれない』などで有名なジャン=ピエール・レオなのだそうです。

1943年の映画のエキストラで女優デビュー。同年ちゃんとした役をもらえて映画に出演しており、この年から60年代前半までこれでもかとお仕事をされていますっっ。

その後は少しセーブしたりお休み期間がどかっと空いたりしていますが1980年まで女優業をされていたみたいです。

2005年に82歳で亡くなっています。

残念ながら今作以外に日本で観れる作品はなさそうです。

監督/脚本……マリオ・バーヴァ

1914年イタリア生まれ。お父さんが彫刻家でサイレント映画期に特殊撮影のパイオニアとして活躍してカメラマンもしていたそうです。そんなお父さんを持ったマリオさんは画家を目指していたそうですが、絵では食べていけず、映画界に入ったんだそうです。

最初は撮影監督の助手として働き、腕を磨いて撮影監督として1960年まで活躍、同年『血ぬられた墓標』で初監督デビュー。これが大当たりしてすぐに売れっ子監督の仲間入り…してたんですかねえ(笑)?

その後もいろんなジャンルの映画を発表し巨匠となっていきますが、70年代に入ると少しずつ人気が低迷、75年には引退宣言までしたみたいです。が、息子さんで後に『デモンズ』などを監督する事になる息子さんのランベルト・バーヴァさんに説得されて76年に『ザ・ショック』を発表しています。

しかしその作品を最後にキャリアが止まり、1985年に65歳で亡くなっています。

現在観れる主な監督作品として『知りすぎた少女』『白い肌に狂う鞭』『モデル連続殺人!』『ナイヴス・オブ・ジ・アベンジャー』『呪いの館』『クレイジー・キラー/悪魔の焼却炉』『血みどろの入江』『リサと悪魔』などがあります。

個人的な感想

この作品のDVDを以前から購入しておりまして、でも観てなかったんですよね〜♪という訳で今回初めて鑑賞しました♪

冒頭のボリス・カーロフの原色加工で笑ってしまいました♪これ、当時は怖かったんですかね♪♪

そんな感じで観始めたんですけど、第1話の『電話』が始まると、やっぱりコワ〜〜い雰囲気に一気に引き込まれました。

もうカラーになってもバーヴァ監督の気持ち悪い絵づくりは素晴らしいですし、

短編なのでお話のトリックはそんなにないにしても、

あ、そうなるんだ〜っっ!

と思わせてくれます。

ただやっぱり古さはぬぐえないので、ゆっくりしたこのテンポがダメな人はダメかもしれませんね。

第2話の『ウルダラク』に関しては、原作を読んでいるので(けっこう忘れてますけどっっ)、ある程度先が分かるんですが、

バーヴァ監督の脚色で当然チョコチョコ変わっていますので、やっぱり最後までめが離せませんでした。

でも今まで観た『ウルダラクの家族』の映像化では一番近い気がしますね〜。

というかこの作品が初めての映像化っぽいので、当然なのかもしれませんね。

そして第3話の『水滴の音』は今でも通用するめっちゃ怖いシンプルなお話でした。

真夜中に鑑賞していたのも手伝って、普通に怖かったです(笑)。

最後にホストのボリス・カーロフのお茶目な演出で幕を下ろすんですけど、

これは「怖がらせてゴメンね〜♪♪」という監督の演出ですかね♪♪

あの終わり方、大好きです♪♪

ただ、ちょっと気になったのは役者さんによってものすごい下手くそに見えたのは私だけですか?

なんかめっちゃわざとらしくて、人によっては萎えちゃうかもと思いました(笑)。

そんな感想です。

日本でいう『世にも奇妙な…」的な映画でしたが、私はけっこう好きです♪♪

吸血鬼マニアやホラーマニア以外の方も一回は観ても良いんじゃないかな?と思いました。

という訳で今回は『ブラック・サバス/恐怖!三つの顔』についてザックリ書いてみました♪♪

んじゃまた〜♪♪

※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema、Rotten Tomatoes、Filmarks

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初回は30日間無料 600円(税込)。
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なんですが、この作品は見放題ではなくて、
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