吸血鬼 吾作

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吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の三

吸血鬼 吾作  しばらく村人達は、屋敷の裏側で代官が来るのを待っていたが、屋敷の縁側を先程の侍と歳が三十くらいに見える清潔感のあるが妙にヤサ男風の男性が現れた。その男は、 「これはこれは、よくいらっしゃいましたな。わしがここの代官です。」 ...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の二

吸血鬼 吾作  その頃、吾作と庄屋さんは、代官の屋敷の門近くまで来ていた。庄屋さんは、 「よし!ほんじゃ吾作。さっきとおんなじ感じで代官をギャフンと言わせりん!」 と、吾作に言うと、庄屋さんは門を離れ、塀沿いを歩き始め、屋敷が見える箇所がな...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十二の一

吸血鬼 吾作  抗議をするために歩いてきた村人達は、大きな屋敷の前まですでに到着していた。もちろんその中にはおサエの姿もあり、みんなが無茶しないかドギマギしながら様子を伺っていた。  その屋敷は立派な塀と門があり、その門の向こう側には竹林が...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十一の三

吸血鬼 吾作  隣村の庄屋の屋敷の近くまで吾作と庄屋さんはやってくると、そこからは気づかれないように屋敷の木の影に隠れた。屋敷には何の灯りもついていないので、もう隣村の庄屋さんは寝静まっていると思われる。そこで庄屋さんは、 「ええか?わしの...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十一のニ

吸血鬼 吾作  村人達がおサエも連れて侍のところへ抗議に行こうとしていた頃に、日も完全に落ちたのを合図に吾作が目を覚ました。 吾作は棺桶の中だったが(あ、そうだった。)と、思うと一瞬のうちに煙になり、地上に出てきた。そこは自分の家ではなく、...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十一の一

吸血鬼 吾作  明くる日、吾作の葬式が何事もなく行われた。 吾作の遺体を入れる棺桶は、間違って吾作が日に当たって燃えてしまうといけないという事で、家の土間に無理矢理置いた。そして不自然に吾作の遺体から仏具一式と和尚さんが座り、でたらめなお経...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十の三

吸血鬼 おサエは、昼の通夜の芝居に罪悪感がわいてきていたのだが、夜になり、吾作が目を覚まし、和尚さん、庄屋さん、吾作の家に集まり、今後の話をする頃には、罪悪感どころではなかった!と、思い直すのであった。庄屋さんは使用人から吾作の通夜を監視し...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十の二

吸血鬼 吾作 おサエは、夜中起きてから全く寝ていなかったが、家の掃除をして、通夜に備え始めた。 和尚さんには、とりあえず一回帰ってもらって、少し休んでから、一度家に来てもらい、通夜の段取り(の芝居)を、村のみんなの前でしてもらう事にした。 ...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 十の一

吸血鬼 吾作 さっそく通夜の準備をする為に、吾作は布団に入って死んだフリを、する事になった。しかし吾作は日がのぼると、簡単に死んだように寝てしまうので、そこはあんまりみんな心配をしてはいなかった。しかし問題は日が沈んだ後、しっかり目を覚まし...
吸血鬼 吾作

吸血鬼 吾作 九の五

吸血鬼 吾作  吾作とおサエはお寺に着いた。そして吾作は門から少し離れた場所で待ち、おサエは慌てて和尚さんを起こして門の外まで来てもらった。まだ寝ぼけていた和尚さんだったが、吾作の右脇腹に刺さっている矢を見てとても驚いた。そして、 「これは...
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