こんにちは、ヒッチです。
今回は2023年9月現在公開中の映画『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』についてザックリ書いていこうと思います。
今回もネタバレなしの予定です。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
※歴代の小説『吸血鬼ドラキュラ』の映画化作品まとめました♪こちらもどうぞ♪
ドラキュラ/デメテル号最期の航海 The Last Voyage of the Demeter
監督:アンドレ・ウーヴレダル
脚本:ブラギ・シャット/ザック・オルケウィッツ
出演:クレメンス/コーリー・ホーキンズ
エリオット船長/リーアム・カニンガム
アナ/アシュリン・フランチオージ
ヴォイチェク/デヴィッド・ダストマルチャン
トビー/ウディ・ノーマン
2023年/アメリカ映画/119分
『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』のオフィシャルサイトはこちら♪♪
概要
クラシックホラーの大手、ユニバーサルがドラキュラをどうしても復活させたいのかな?と思わざるえいない小説『ドラキュラ』の一部分だけを抜粋して映画化した作品。
このブログの小説『吸血鬼ドラキュラ』のネタバレのザックリ解説はこちら♪♪
タイトルにも書きましたが小説『吸血鬼ドラキュラ』で最も人気の高い第七章“デメテル号船長の航海日誌”を取り上げ、映画のタイトル通り、デメテル号の恐怖の航海をじっくりと描いています。
ただ、今回久しぶりに『吸血鬼ドラキュラ(創元推理文庫版)』のその部分だけ読み直したんですけど、けっこう変わっていました(笑)。
というよりも原作のおよそ8ページだけを引き抜いて脚本に起こしたんだから、そりゃ変わってて当然ですね♪
ちなみに小説自体の長さは543ページでした🎵
では1931年公開の『魔神ドラキュラ』でのこの作品の全編(笑)をよかったらご覧ください♪
3分17秒しかありませんでした〜♪♪
ついでにパロディ作品の『レスリー・ニールセンのドラキュラ』での同じシーンがこちら♪♪
そして世界で一番愛されているであろう英ハマー製作1958年版『吸血鬼ドラキュラ』に至ってはバッサリカットされています♪♪
そうなんです。この第七章、そんなに本編と関係ないんですよね〜(笑)♪♪
そんな訳でほぼほぼ内容はオリジナルと思って頂いてよいかと思います♪
しかも始まってすぐ、ユニバーサルのOPの後ドリームワークスのOPが流れて、この作品がめっちゃ豪華なのがすぐに分かりました。
実際に船や衣装といったセット、19世紀末頃の生活感や空気感など、かなり気合いが入って作られており、しかも内容もめちゃくちゃ丁寧な作りで、それも見どころかと思います。
2031年がユニバーサルホラー第1作『魔神ドラキュラ』から100年にあたるので、それまでに何とかクラシックホラーブームを復活させたいという意気込みが伝わってきますね。
少し前にダークなんちゃらで失敗しちゃったのもあって♪♪
そして2023年はニコラス・ケイジ主演のコメディ『レンフィールド』も公開され(日本ではDVDスルー)と、映画業界はドラキュラ映画を復活させたい感じがとてもしますね♪♪
ただ2022年に『吸血鬼ドラキュラ』の無許可製作映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』が100周年を迎えたけど、
そのリメイク版がゴタついて未だに製作中だったり、この作品と『レンフィールド』のアメリカでの興行収入がイマイチだったようで、
残念ながらドラキュラブームがまた来るのはまだ難しいのかもしれませんねっっ。
話がそれましたが、この作品、テイスト的にはスプラッタ描写は少なく(ちょっとある)、先にも書いた通り丁寧にじっくり真綿で首をゆっくり閉めるようにジワジワと主人公達を追い込んでいく作品ですので、血の量は思ったよりも少なかった気がします。
それに原作の小説の特徴として、
【誰かの日記や手紙で話が進行していく】
というのがあるんですけど、それをちゃんと再現しているのは好感がもてました♪♪
興行収入的にはイマイチでしたが、作品の評価はそこまで悪くなく、23年9月の時点でのアメリカのサイトIMDbでの評価は⭐︎10点満点中6.1と健闘してるんじゃないですかねえ。
キャストなど
クレメンス医師……コーリー・ホーキンズ
警察官のお母さんに育てられ、芸術学校と音楽院を卒業後、ニューヨークにあるオフ・ブロードウェイ劇場にて俳優のキャリアをスタートさせ、2010年の短編にてスクリーンデビュー。
最初の数年はTVドラマのゲストくらいしかクレジットされていませんが、2013年『アイアンマン3』、2014年『フライト・ゲーム』とヒット作に出演し、2015年『ストレイト・アウタ・コンプトン』のドクター・ドレー役で人気を決定づけたそうです。
その後も『キングコング:髑髏島の巨神』や『ウォーキング・デッド』『24:レガシー(主役)』など、話題作に出演されています。
エリオット船長……リーアム・カニンガム
電気工事士で働き、ジンバブエで技術の指導までしていたのに、帰国後、仕事にやりがいを感じれなくなり演劇学校の募集を見て入り、ホントに俳優さんになったというなんかすごい方。
なのでスクリーンデビューの1992年の時点で31歳という遅いスタートをきっています。
その後着実にTVドラマ、映画に出演し続けて、2003年スタートのドラマでは3話分の監督に挑戦したり、2011年には短編映画ですが製作を務めたりもしています。
主な出演作として『日蔭のふたり』『麦の穂をゆらす風』『DATSUGOKU -脱獄-』『HUNGER/ハンガー』『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズなど。
他に吸血鬼映画の『ラスト・ブラッド』にも出演されていますね♪
アナ……アシュリン・フランチオージ
イタリア系のお父さん、アイルランドのお母さんの元で育ち、学校でフランス語とスペイン語を専攻して現在4ヶ国語が話せるすごい方らしいです。
デビューは2012年のTVドラマのゲスト。その後TV、映画と着実にキャリアを伸ばしています。
2018年の『ナイチンゲール』では主役のクレアを演じてたりと、もう完全にスターの仲間入りを果たしているみたいですよ〜。
ヴォイチェク……デヴィッド・ダストマルチャン
2000年のTVドラマのエキストラでデビュー。
ヒーロー映画の脇役によく出演している事で有名だそうで、『ダークナイト』『アントマン』TVドラマの『THE FLASH/フラッシュ』『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』『GOTHAM/ゴッサム』などに出演。
それ以外にも『DUNE/デューン 砂の惑星』『MACGYVER/マクガイバー』『ブレードランナー 2049』など、話題作に出演されていますね。
2011年からはプロデューサー業と脚本にも挑戦されています。
本人は大のクラシックモンスターのファンらしいですよ〜♪
監督……アンドレ・ウーヴレダル
1997年『Future Murder』という作品で監督、脚本、プロデューサーとして初クレジット。
2010年のバカ映画『トロールハンター』で監督、脚本と担当し、有名になります♪
2016年『ジェーン・ドウの解剖』2019年『スケアリーストーリーズ 怖い本』と監督作を発表し、2022年『オンマ/呪縛』では製作総指揮にまわっています。
まだまだこれから注目される監督さんの一人です。
個人的な感想
今回、私の生活圏内でこの作品が公開されるとは思っていなくて、まあ配信かDVDでいいや!と思っていたら、
少し離れた街の映画館でやっているではないか!
とまあ、そんな訳で観に行って来たのでした。
でも、『ドラキュラ』のあの船のシーンの映画化と聞いて、全く面白そうじゃない!とも思っており、予告編を観たら、
「ほんとに面白くなさそうっっ!」
と思ってしまったので、全然期待値は低かったのです(笑)。
そのせいか、今回めっちゃ楽しめました〜♪♪
あ、私、映画館という場所が大好きなので、行けただけでテンションが上がって通常の1.5倍は楽しめちゃうという気質の持ち主なので、ご了承くださいませ♪♪
ネタバレなしで書きたいのであまり書けませんが、
各キャラクターがいい味出していたかと思います。
もうお話は、着地点が分かっているので「どうなるか?」とかはあまりなかったのですが、
このデメテル号の悲惨な航海をじっくりと描いていて、
けっこう個人的には好感度大でした。
ただ、予告編にも顔を出している肝心のドラキュラさんがですねえ……個人的には好みではなかったですかねえ〜(笑)。
よく感想とか見ると“ノスフェラトゥ”タイプとか言われていますけど、
何かそれも違う気がしたんですけどねえっっ。
何せドラキュラ伯爵と言えばねえ、今までいろんな俳優さんが演じてきた人間体ですからねえ。
ホントにそこはもうちょっとどうにか出来なかったのかなあ〜っって観てて思いました。
まあ、ドラキュラの心の中はあんなだとは思うんですけどね♪♪
そういう作品なので、スプラッタとかではなく、重厚な昔ながらのホラーを堪能したいという方にはおすすめしてもよいかと思います。
個人的には観終わった後、非常に満足いく作品でしたが、土曜日の夕方の上映で私を含めて席にいたのが3人ってのはねえ……っっ。
そしてもう一個思ったのは、
これ、ドラキュラマニア以外、誰も観ないんじゃ……でした。
まあよかったら観たってください♪♪
という訳で今回は『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』についてザックリ書いてみました。
んじゃまた〜♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema
※追記:作品を観て1週間経っていろいろ思い直した事などあったんでちょっと書きます。ほぼケチを付けているので、お好きな方は読まないでくださいませっっ。
先に全体的には面白かったけど……と前置きしておきますね♪♪
先に登場人物が良かった〜…って書いたんですけど、
よくよく考えると、けっこうありがちなステレオタイプの人達ばっかりだったかもしれませんね(笑)。でもその中でも船長は良かったなあ〜って思っています♪船長だけか!?
それと、ネタバレしない様に書きますが、ドラキュラの姿が見えるのが思いのほか、早いんですよねっっ。あくまで個人的な感想ですが、せっかく『ノスフェラトゥ』を意識してデザインをしたのなら、『ノスフェラトゥ』の代名詞である“影の演出”をもっとふんだんに使って欲しかったなあって。
それと展開が後半、ホントに「?」なシーンがあったんですけど、あれもご都合主義による展開だったんだなあ〜…って思っています。あきらかに変なんですよね。
最後にやはり邦題に“ドラキュラ”を付けたのは失敗だったのでは〜……って今でも思ったり思わなかったり〜……
原題のまま公開しても、今の時代のホラーでもないし、ホントにどこをターゲットに作ったのかすんごい謎の作品なので、まあ“ドラキュラ”って付けた方がよかったのかなあ〜…だって付けないと誰も観に行かない作品な気もするんですよね〜っっ。
とまあいきなりボロカス書いちゃいましたが、嫌いな作品じゃないです(笑)♪♪いやホントに♪♪
という訳でではまた〜♪♪