【吸血鬼映画】『ミッドナイト・ブラッド』の解説&感想♪低予算のアンニュイで静かな映画ですが海外の評価高し！拾い物かも♪

こんにちは、ヒッチです。

今回は２０１１年の映画『ミッドナイト・ブラッド』についてザックリ書いていこうと思います。

今回もなるべくネタバレなしの予定です♪

※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪

ミッドナイト・ブラッド　Midnight Son

監督/脚本：スコット・レべレヒト

出演：ジェイコブ/ザック・キルバーグ
　　　マリー/マヤ・パリッシュ
　　　マーカス/ジョー・D・ジョンズ
　　　ラッセル/アーレン・エスカーペタ
　　　ギンスレイ刑事/ラリー・セダー

２０１１年/アメリカ/８８分

配信状況

概要

２０１１年のアメリカ映画……ですが、たぶん日本に入ってきたのは２０２５年の１２月くらいだと思います。違ったらごめんなさいっっ。

なので、日本のサイトではあまりコメントや情報がありませんね～っっ。

ただ今作公式のFacebookは現在も残ってる……つーか現在も稼働中な気がしますね(笑)♪そこでちょっと情報集はできたかな♪

そもそも今作を作るきっかけは監督/脚本をつとめたスコット・レべレヒトさんがサンフランシスコ在中の時、散歩先で見つけた一軒家の窓だそう。その窓、内側から板が打ち付けてあったそうなんですが、通るたびにその窓に絵が描かれ始めていったそうで、そこから孤独な人間もどこかでつながりを求めているんじゃないか？という考えが浮かび、さらに孤独だけど、人とつながりを求める吸血鬼という発想になっていったみたいです。

そこで脚本家を雇うお金がなかったという理由で脚本を書き始めたそうですが、脚本を完成させるのに数年かかったみたいですね。

その間に主人公のジェイコブ役のザック・キルバーグさんとサイトを通じて会う事になり、オーディションという形はとったらしいのですが、この人だ！と決定したらしい(笑)♪

ヒロインのマリーを演じたマヤ・パリッシュさんは映画学校の上映会で見かけ、マリー役にピッタリだと確信し、「脚本ができたら演じてほしい」と監督が直談判したそうです♪ただ、そこから脚本完成までに３年経っちゃってたらしいですけどっっ。

そんな今作、ロサンゼルスで撮影されたそうですが、ホントにお金がなかったみたいで、

• 主人公ジェイコブのアパートは映画の製作本部としても使われたり、
• 町医者のシーンでは医者を演じたケビン・マコークルさんの自宅で撮影されてたり、
• 病院の裏側のシーンはアメリカ映画協会の建物で撮影してたり、
• 撮影する時のスタッフはだいたい５人しかいなかったり、
• 血はコーンシロップで作ってたり、
• マリー役のマヤ・パリッシュさんは資金調達にも参加してたり……

と、こんな感じで映画製作をされたみたいっっ。ちなみに今作がスコット・レべレヒトさんの初の長編映画だったそうで、それもあり短編との違いに苦労したトコもあったみたいですね。

そしてだいたい１が月で撮影は終わったそう。その後編集作業があったり、ちょっと再撮影もあったみたいですが、無事に作品は完成♪

２０１１年３月４日シネクエスト映画祭でワールドプレミア上映が行われるとけっこう評判がよかったみたいで、ここから世界各国の映画祭に出品が決まっていきます。この後に上映されたオマハ映画祭でも賞を受賞したらしい(なんの賞かよくわかんなかったですっっ)、同年１０月７日に行われたマイル・ハイ・ホラー映画祭では最優秀長編映画賞の観客賞を受賞されたそう。

ただ他の映画祭ではノミネートどまりだったのかあんまり資料が出てきませんでしたね～。ただ、どこの映画祭でも好評だったようで、２０１２年１月にはFEARnetという現在は封鎖されてしまいましたがケーブルチャンネルでいいのかな？でプレミア上映され、反響もよかったようです。

２０１２年７月１７日アメリカ本国でＤＶＤと配信スタート。翌日１８日にはスタッフと出演者、この作品のファンを集めてパーティーだったそうな♪

評価

IMDb	５.８/１０
Rotten Tomatoes	トマトメーター(批評家の評価)…９５％ 視聴者スコア…５８％
映画データベース-allcinema	未評価
Filmarks	２.５/５
Amazon	未評価

こんな感じ♪日本のサイトはまだ鑑賞した人が少ないでしょうから評価もこんなです(笑)♪ただ、海外のサイトは妙に評価が高いですね♪批評家受けがメッチャいい(笑)♪

コメントと読むと「低予算の映画の中では良い方」「ロマンチックだけど良い」など好意的な意見が多かったきがしますが、「平凡」「退屈」といった意見もありましたね～。

あ、ただ「前半動くのが遅い」という意見はチョイチョイありました。分かる～。

あらすじ

日光を浴びることができない皮膚疾患を持つジェイコブは、夜勤の警備員の仕事中に倒れ、栄養失調で貧血だと診断される。しかし、食事は大量に摂っていた。ある日、買ってきた食肉トレイに残っていた血を飲むと、腹が満たされることに気付く。そんな中、バーで出会ったマリーと惹かれ合い2人はキスをするが、ドラッグをキメていたマリーが鼻血を出し、その血を口にしたジェイコブは血を求めていると確信する。その後、食肉店で動物の血を買うようになるも満足できず、病院でごみ箱を漁ろうとするまでに。その姿を職員のマーカスに見られ、廃棄用の血液を売ってやると言われる。その頃、ジェイコブの働くビルの会社員の遺体が発見され、LA市警のギンスレイが聞き込みにやってくる。

Amazonより引用

作品の雰囲気は間違いなくインディペンデント作品のアンニュイなよくある感じ♪そこに吸血鬼要素を上手に入れているかな～と。

吸血鬼に焦点を当てているような当ててないような……というどちらかというと、人間模様を描いている作品で、登場人物も少ないですが、とても観やすいかと思いましたね。

さんざん低予算作品と書きましたが、観終わるとそこまで低予算を感じさせない作品でして、それはスゴいとは思います。

というのもそこそこ血は出てますし、それなりの事も起こったりします♪でもホラーって感じではないですね♪

こんな仕上がりでしたので、監督のスコット・レべレヒトさんもどのジャンルにも入らない作品を作った事を自覚してまして、上映されるまで、今作が受け入れられるかが、かなり不安だったらしいですよ～♪

キャストなど

ジェイコブ……ザック・キルバーグ

２００６年スクリーンデビュー。同年から活躍されていまして『スローター　死霊の生贄』なんて作品にも出演されてますね。２００７年には短編映画ですが初製作/監督/脚本をされています。その後今作や２００８年『ゾンビ・ストリッパーズ』などに出演されていますね。

２０１１年からは本格的に製作のお仕事を始めたようで、２０１２年『デッド ｏｒ キル』２０１７年『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』２０１８年以降は俳優業よりも裏方に重点を置いて活動されていまして２０２１年『モーリタニアン　黒塗りの記録』では製作総指揮として参加されています。

マリー……マヤ・パリッシュ

２０００年のＴＶの短編でデビュー。その後ビデオ映画や短編などに出演されていますが、正直あんまり売れなかったみたいですっっ。主要人物を演じたのはたぶん今作のみでして、２０１６年の映画を最後にキャリアがストップしていますねえっっ。

ちなみに今作では製作としても名を連ねています。まあお金集めてましたからねえっっ。

と思ってちょっと調べたら、おんなじ名前の方がハワイでヨガのインストラクターやってました♪顔もそっくりなんで……という事かな？

マーカス……ジョー・D・ジョンズ

１９９７年のＴＶ映画でデビュー。その後しばらくはＴＶを中心に活躍。

２００８年に初製作/監督/脚本をした『15 Minutes of Fame』を発表。この作品の評価がそこそこ高いみたいですね♪ただ俳優業が忙しいのかその気がないのか、製作/監督/脚本はこの後２０１２年の短編だけで、俳優業を現在をメインに活躍されています♪

ラッセル……アーレン・エスカーペタ

２０００年ＴＶドラマ『ボストン・パブリック』のゲストでデビュー。その後ＴＶ、映画などでキャリアを重ね２００９年リブート版かな？『１３日の金曜日』２０１０年『血と銃 BROTHERHOOD』２０１１年『ファイナル・デッドブリッジ』と毎年主要キャストを演じるようになってますね♪

その後も俳優業をしながら２０１３年からは製作にも参加されてたりします。最近はあまり出演作が日本に入ってきていませんが、ＴＶドラマのレギュラー出演もされていたり、現在もめっちゃ活躍中です。

ギンスレイ刑事……ラリー・セダー

この方、ヘイスティングス・ロー・スクールという学校に入学してすぐに衝動的にカリフォルニア大学ロサンゼルス校のMFA演劇プログラムのオーディションを受けたところ合格、１９７８年に無事に卒業したそうですが……最初の学校には行ったんですかねえ？

その後１９７８年ＴＶドラマ『宇宙空母ギャラクチカ』のゲストで俳優デビュー。１９７９年『ロンドン・コネクション』ではすでに主要キャストを演じ、１９８３年『トワイライトゾーン／超次元の体験』では翼を持つモンスターを演じたそうです。

その後もさまざまな作品に出演されていまして『ヒドゥン』『マドンナ★コップ』『ゾンビ・パラダイス／ゾンビが街にやってきた！』など日本に入ってきている作品は変な作品ばっかな気もしますが(笑)、『グレムリン2 新・種・誕・生』にクレジットなしでカメオ出演されてたりもします♪

また１９８７年から９２年まで放送されていたＴＶ番組『Square One TV』にレギュラー出演されていたり、２００４年から０６年放送の『デッドウッド　～銃とＳＥＸとワイルドタウン』にレギュラー出演されたりとＴＶでもかなり活躍されています。２０２５年現在でも仕事の予定がギッチリつまっている売れっ子さんです♪

監督/脚本：スコット・レべレヒト

１９９６年の『イレイザー』で視覚効果アートディレクターとして初クレジット。その後１９９７年『スポーン』１９９９年『スリーピー・ホロウ』などで視覚効果で活躍しながら２００２年に短編映画で監督デビューされています。

その後３作の短編映画を発表の後、２０１１年の今作で長編監督デビューされていますが、その後短編２作とドキュメンタリー映画『Jurassic Punk』を監督しただけで、長編映画を監督されていないんですよね～。ただ、そのドキュメンタリー映画も短編も評価が高いので、やっぱり監督としての腕は確かなようですので、個人的には今後を期待しています♪

個人的な感想

これ、ちょっと前に観た『ミッドナイト・ナイトメア』を観た後にたまたま発見したんですよね～(笑)♪

当然なんの知識もなく鑑賞♪

ただ、映画サイトのコメントのトコでも書きましたが、序盤じっくり進みすぎて、正直一回挫折しかけました(笑)♪

まあでも何とか途中から面白くなりまして、そこからは一気に観ちゃいました～～♪♪

ホントにインディペンデント作品のそれ♪なんで、人をめっちゃ選ぶと思います。私はこの手の映画は嫌いじゃないんですけど、物による(笑)♪今作は微妙なラインだな～……と、正直思いました。

でも、あの静けさの中にある緊張感は素晴らしいんじゃないですかねえ♪

それと生きることが下手くそな主人公にはかなり好感が持てました♪ヒロインもそれは同じでお互いの孤独感がすんごく伝わってきて、でも上手くいかない……というかいけない？感じはすごく丁寧な作りだと思いましたね～。

登場人物それぞれがみんな人間くさく、シンプルなお話なんですけど、非常に楽しめました♪まあ……序盤はちょっとシンドかったんですけど(笑)♪

まあ、ケチをつけるとすれば主人公の吸血鬼設定ですかねえ～。ちょっと私は理解が出来なかったですねえ。ホントにケチをつけるとすればソコ♪

こんな感じですので、インディペンデント作品のアンニュイな吸血鬼ものが観たい人とか、マニアックな吸血鬼映画が観たい！って人には、けっこうおすすめできる作品かと思っています♪

という訳で今回は『ミッドナイト・ブラッド』についてザックリ書いてみました。

んじゃまた〜♪♪

※参考文献
ウィキペディア……Midnight Son
IMDb……Midnight Son
映画データベース-allcinema……ミッドナイト・ブラッド
Rotten Tomatoes……Midnight Son
Filmarks……ミッドナイト・ブラッド
SHOCK YA!……Interview: Scott Leberecht Talks Midnight Son
Facebook/Midnight Son