こんにちは、ヒッチです。
今回は、1945年公開の『吸血鬼ボボラカ』について、ざっくり書いていこうと思います。
なるべくネタバレなしで書いていこうと思います。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
吸血鬼ボボラカ Isle of the Dead
監督 : マーク・ロブソン
脚本:アーデル・レイ
制作:ヴァル・リュートン
出演:ニコラス将軍/ボリス・カーロフ
オリバー/マーク・クレイマー
シア:エレン・ドリュー
1945年/アメリカ映画/72分
概要
RKO映画のヴァル・リュートンの指揮の元に作られた70分程度の低予算ホラーの1本です。主演にホラー界の大スター、ボリス・カーロフを迎えたこの作品は、公開当時、大ヒットを飛ばしたらしいです。邦題は『吸血鬼ボボラカ』ですが、原題は『Isle of the Dead(死者の島)』でして、全く吸血鬼なんて出て来ません!
なので吸血鬼物が見たい!
と、思って見始めたらガッカリっっなんて人もいるかも知れませんので、そこはしっかりと伝えておきますね(笑)♪
序盤のあらすじ
国に全てを捧げているかのような軍人、ニコラス将軍。取材に来ていたアメリカ人記者オリバーと、妻が眠っているという孤島へ向かいます。
その孤島で、なんだかんだで島の屋敷で一泊した2人。
朝起きるとその屋敷に泊まっていた別のお客が死んでおり、ペストが原因と分かります。ニコラス将軍は島にいる全員に、「島から出てはならん!」と、命令しますが、次々と人が倒れ始め……
キャストとか
主演はホラー界の大スター、ボリス・カーロフ。あの『フランケンシュタイン』の怪物で名を挙げた方で、それ以降はホラー映画の常連として、数々の作品に主演しております。この作品のニコラス将軍を、一目で堅物と分かるような演じ方をされております。
アメリカ人記者のオリバーを演じたのはマーク・クレイマー。1930〜40年代にかけて活躍された俳優さんで、けっこう主役級の役をやられているんですが、何故か50年代からパタっと俳優業を辞めていまっているようです。何で?今回のオリバー役もほぼ主役でして、まあ、カッコいいかな。
この作品のヒロインのエレン・ドリュー。1930〜50年代にかけて映画に出演して、主役も何本もあったり、主役級の役をいくつもこなしている売れっ子さんだったようですね。50年代から仕事が減って来てテレビに活動を移したりしてたようですが、その後はあまり売れていなかった模様。俳優さんって生き残りが大変なんですねっっ。
この作品の監督さんはマーク・ロブソン。RKOで編集の仕事をした後に、ヴァル・リュートン制作、この『吸血鬼ボボラカ』で監督デビュー。その後もヴァル・リュートンの元で、『恐怖の精神病院』を監督して、その後もいろんな作品を監督されていますね。
ヴァル・リュートンという人
この『吸血鬼ボボラカ』も入るRKOホラーと言われるホラー作品群。全てこのヴァル・リュートンという方が制作されています。どうもこの作品群をRKOの上層部から引き受けた時に、
「ドラキュラとかフランケンシュタインなどの有名な怪物ではないホラー作品を低予算で70分程度で作って欲しい」
的な事を言われたそうで、まず最初に作られた作品が、
『キャット・ピープル』
と、いう作品。これが低予算を逆手に取って影の演出で恐怖をあおる演出はとても素晴らしく話もちゃんと面白い傑作でした。そんな『キャスト・ピープル』の大ヒットでこのRKOホラーは何作か作られます。どれも低予算、70程度の作品ですが、見て損はないと、思います。
そんな傑作群を世に放ったヴァル・リュートンですが、その後はパッとせず、RKOを去る事に。しかもその後もパッとせずに、46歳の若さで亡くなったんだそうです。もし生き続けていたら、もっとすごい作品を残していたんじゃないか? と、言われているらしい。
個人的な感想
正直、そんなに、面白い作品だとは思いませんでした。たるくもないんですけどね。
が、今のコロナが蔓延した状態で見ると、島に隔離された状態や、ペストを防ぐためにやる行為など、あまり他人事ではなく観てしまうので、その点はまだ楽しめたかも知れません。
タイトルの『ボボラカ』はすぐに何か分かります。
その言葉に翻弄されるボリス・カーロフは地味にいいですね♪
まあでも人に勧めれる程の作品ではないかなあ〜……って思いました。
当時はこれがとても恐かったんだろうなあ〜……と、いう目線で観ると面白いかも。
それでもラストの展開はちゃんと伏線を回収してて、おお〜!と、感心してしまいました。
と、いう訳で今回は『吸血鬼ボボラカ』についてざっくり書いてみました。
ではまた〜♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema