こんにちは、ヒッチです。
今回は2000年の映画『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』についてザックリ書いていこうと思います。
今回もネタバレナシの予定です。
※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪
シャドウ・オブ・ヴァンパイア Shadow of the Vampire
監督:E.エリアス・マーハイジ
脚本:スティーヴン・カッツ
出演:F・W・ムルナウ/ジョン・マルコヴィッチ
マックス・シュレック/ウィレム・デフォー
アルビン・グラウ/ウド・キアー
フリッツ・ワグナー/ケアリー・エルウェス
グレタ・シュレーダー/キャサリン・マコーマック
グスタフ・フォン・ヴァンゲンハイム/エディ・イザード
ヘンリク・ガリー/アーデン・ジレット
ウォルフガング・ミュラー/ローナン・ヴィバート
2000年/アメリカ、イギリス、ルクセンブルク合作映画/92分
概要
2000年のアメリカ、イギリス、ルクセンブルクの合作映画……と書いてみたんですが、アメリカ映画と書いてあるのがオフィシャルなのかな?その辺がよく分からなかったです♪
1922年製作のブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』の初めての映画化作品(著作権を取らずに勝手に撮影した作品)『吸血鬼ノスフェラトゥ』のオルロック伯爵を演じたマックス・シュレックは実は本物の吸血鬼だった!
というあまりの恐ろしさに当時本当にウワサになったお話を真面目に映画化した作品。
こんなお話のインディペンデント映画なのに『吸血鬼ノスフェラトゥ』の監督F・W・ムルナウをジョン・マルコヴィッチ、
本物の吸血鬼マックス・シュレックにウィレム・デフォー、
プロデューサーのアルビン・グラウに『処女の生血』でドラキュラ伯爵を演じたウド・キアー、
と曲者役者揃いにこの作品の製作にニコラス・ケイジも加わっているというとんでも作品でもあります。
こんな本作、その年の映画賞にちょいちょい顔を出しておりまして、
アカデミー賞助演男優賞、メイクアップ賞の2部門にノミネート(受賞ならず)、ゴールデングローブ賞助演男優賞ノミネート(受賞ならず)、LA批評家協会賞助演男優賞受賞!、インディペンデント・スピリット賞助演男優賞受賞!撮影賞(受賞ならず)と、
けっこうな成績を残しております。
正直コメディとしては弱い気がする本作ですが、アメリカのサイトIMDbの評価は☆10点満点中6.9と高評価。
『吸血鬼ノスフェラトゥ』のシーンの再現度の高さや、とんでもない展開と支持している方も多い作品。
なのでこの作品を観る前に『吸血鬼ノスフェラトゥ』を鑑賞しおく事を強く勧めます♪
序盤のあらすじ
1921年ベルリンのジョファ映画スタジオではF・W・ムルナウ監督を中心とした映画クルーが新作『吸血鬼ノスフェラトゥ』の撮影にいそしんでいた。
しかしそこには主役のオルロック伯爵を演じる俳優の姿がない。監督に尋ねてもはぐらかすだけ。
しかも資金振りに難儀しているにも関わらず、次の日から更にお金のかかるロケでの撮影に入るのだった。
キャストなど
ドイツ表現主義の巨匠F・W・ムルナウ……ジョン・マルコヴィッチ
1976年に友人のゲイリー・シニーズを含む3人が設立したステッペンウルフ・シアター・カンパニーという劇団に参加して数々の舞台に立ち、
ブロードウェイにも進出して数々の賞を受賞したってウィキペディアに書いてありました♪
そして1978年にクレジットなしで映画に出演した後、TVドラマ、映画と活躍の幅を広げていったみたいです。
『キリング・フィールド』『太陽の帝国』『ザ・シークレット・サービス』など話題作に多数出演されていますが、この方を世界的に有名にしたのは間違いなく『マルコヴィッチの穴』でしょう♪
タイトルに自分の名前が付いてるんですもん♪♪
その後も『チェンジリング』『RED/レッド』と出演作が相変わらず絶えませんね♪
2000年以降はプロデューサー業も本格的に始めていたり、2002年からは監督、脚本にも挑戦されています。
吸血鬼マックス・シュレック……ウィレム・デフォー
2008年の映画『デイブレイカー』では書きませんが面白設定のキャラクターを演じましたね。
1981年に『天国の門』でスクリーンデビューする予定がそのシーンをカットされるというほろ苦い経験をされています。しかし翌年には主役の映画が公開されるという実力の持ち主。
その後は話題作からインディペンデントまで幅広く活躍されています。
代表作として『プラトーン』『今そこにある危機』『スパイダーマン』など。『ファインディング・ニモ』ではギルの声を担当しています。
『吸血鬼ノスフェラトゥ』プロデューサーでムルナウの映画仲間、アルビン・グラウ……ウド・キアー
ウド・キアと書かれたり作品によって名前の書かれ方が違いますね(笑)。
1966年にスクリーンデビューをしてからかなりの数の作品に出演されています。
その中にはキワモノ映画も多く、自身主演の『処女の生血』と『悪魔のはらわた』はアンディ・ウォーホルが制作した事でも有名ですね。
このサイトらしく吸血鬼映画で言いますと、『ブレイド』『ヴァン・ヘルシングVSスペースドラキュラ』『ブラッドレイン』にも顔を出してます。
え〜……と、人がいいのか仕事を選ばないのか……(笑)。
2人目のカメラマン、フリッツ・ワグナー……ケアリー・エルウェス
ロンドンで舞台俳優として活動した後1983年にスクリーンデビュー。
その後は順調にキャリアを築いていますね。代表作として『ホット・ショット』『ロビン・フッド 伝説のタイツ男』『ソウ』など。
コッポラの『ドラキュラ』でアーサー・ホルムウッド卿を演じてたりします♪
『吸血鬼ノスフェラトゥ』のヒロイン、エレン役の女優グレタ・シュレーダー……キャサリン・マコーマック
1994年のTVドラマでデビュー。
その翌年95年公開の『ブレイブハート』でヒロインに抜擢。その後もTV、映画、舞台と活躍されているそうです。
他の代表作として『娼婦ベロニカ』『スパイ・ゲーム』『28週後…』など。
監督……E.エリアス・マーハイジ
1983年に自主映画を発表、2本の短編映画作った後1989年に低予算ホラー映画『Begotten』を発表。
その後マリリン・マンソンのMV2本とドキュメンタリーを作った後にこの作品を発表しています。
この段階で超ホラーの人って感じです♪次に『サスペクト・ゼロ』というサスペンス映画を発表した後はまた短編映画とかしか発表していない……あんまり映画がお金にならなかったのかな〜……?
ちょっと謎です。そして今後の予定の作品もなさそうなんですよねえ〜……。ガンバ♪♪
個人的な感想
この映画、公開当時、劇場で鑑賞したんですよね。
その時はもう期待しまくって観に行ったんですけど、
正直、面白くなくて、がっかりして帰った記憶がめっちゃあります。
なので今回も観るのをめっちゃためらっていたんですよね〜♪
で、今回久しぶりに観た感想は……
やっぱりイマイチ。
正直、私はこの作品の面白さがよく分かりません。
素晴らしい俳優さん達による素晴らしい演技というのはよく分かります。
でも単純にコメディとして観た時に、笑いどころが少なく感じるんですよね。
じゃなければ私とは『笑い』のセンスがこの監督さんとは違うとしか言いようがないのです。
数カ所は笑えるんですけど、ねえ〜……
そしてドラマ的に面白ければまだいいんですけど、
やっぱりそれも個人的にはイマイチでして〜……
特にラストは好きじゃないですねえ。
ただ、概要にも書きましたけど、
『吸血鬼ノスフェラトゥ』のシーンの再現度の高さや、パロディなどは観ていてクスっとはなりました。
でもそれだけなんですよね〜……
しかしアカデミー助演男優賞にノミネートしたウィレム・デフォーのナリキリっぷりは素晴らしいですし、
F・W・ムルナウを演じたジョン・マルコヴィッチのイカれっぷりなどは、
なかなか見応えがありますので、この2人が好きな人とかにはたまらない作品かもしれません♪
少々辛口で書いてしまいましたが、これはあくまで個人的な感想ですのでご了承くださいませ。
と、いう訳で今回は『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』についてザックリ書いてみました。
んじゃまた〜♪♪
※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema