【吸血鬼映画】『Virginia/ヴァージニア』をザックリ解説!コッポラ✖️ヴァル・キルマーの悪夢的映画!

こんにちは、ヒッチです。

今回は2011年の映画『Virginia/ヴァージニア』についてザックリ書いていこうと思います。

今回もなるべくネタバレなしの予定です。

※その前に、吸血鬼年表を作りました。よかったら見てやってくださいませ♪

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Virginia/ヴァージニア Twixt

監督・脚本・制作:フランシス・F・コッポラ

出演:ホール・ボルティモア/ヴァル・キルマー
   V.(ヴィー)/エル・ファニング
   ボビー・ラグレインジ/ブルース・ダーン
   エドガー・アラン・ポー/ベン・チャップリン

2011年/アメリカ映画/89分

※2025年4月現在、今作の配信は見つけれませんでした。TSUTAYA独占でDVDレンタルをされていた作品のようで、それが影響してるかもっっ。どこかで配信される可能性もありますので、その時はご了承くださいませ。

概要

2011年のアメリカ映画で、監督、脚本、制作がなんと巨匠コッポラ!そして主演は世間的には『トップガン』のアイスマン、でも私的にはバットマン/ブルース・ウェインのヴァル・キルマー。そして謎の美少女に当時10歳だけど既に人気子役として活躍していたエル・ファニング

2011年9月4日にトロント国際映画祭で初上映された後、日本でも2012年8月4日に上映されています。

これだけ聞くとけっこうなお金のかかった大作かと思いきや、いざ観ると低予算な気がめっちゃする小品です(笑)♪

この作品、コッポラ監督が見た夢から物語を作ったらしいです。黒澤明監督の『夢』もそんなじゃなかったっけ?そんな作品なので、あまり商業的な事は考えて作られていないかもっっ。

内容は主人公がどんどん夢を見ていくんですけど、最初こそこれが現実でこれが夢と思えるのですが、なんだか観ているこっちが現実だと思って観ているそのシーンが実は夢なのか?とか思わされてしまうややこしい展開。

そこに吸血鬼的なものが絡んでくるという仕掛けで、ホラーというよりはミステリーとかサスペンスの類いの作品。

そして作中にエドガー・アラン・ポーが頻繁に登場するのですが、どうやらエドガー・アラン・ポーの作品を知っているかどうかでかなり今作の面白さは変わるらしいですよ〜♪♪

ちなみに私は全く読んだ事がありませんでしたから、チンプンカンプンでございました(笑)♪♪

主演のヴァル・キルマーイマイチ売れないホラー作家役を演じているのですが、小説を書くシーンやパソコンで奥さんとやり取りするのが基本情けないキャラクターで、なんか味があります♪しかし太ったねえ〜っっ。

そしてパソコンの画面で言い合いをする奥さん役、ジョアンヌ・ウォーリーさんという方でホントに元夫婦だそうです(笑)。

原題の『twixt(ツイクストと読むらしい)』ですが、「betwixt」という言葉の略語で「between」を意味する古語だとIMDbのトリビアページに書いてありました。勉強になる〜っっ!!

なお、当初、タイトルは『Twixt Now and Sunrise』だったそうですが、『Twixt』に変更になったそうです。

ちなみにエンディングで歌が流れているんですけど、タイトルは「ノスフェラトゥ」コッポラ監督とヴァル・キルマーが歌っているそうな(笑)♪♪

↑が海外版のBlu-ray。怖さが引き立っていますね。実際の画面からは怖さよりも美しさの方がまさってる気がしました。

今作、2022年に再編集されまして『B’Twixt Now and Sunrise 』というタイトルで2022年9月30日に劇場公開、2023年2月28日にBlu-rayとデジタルで公開されたらしいです。

ただこちらのヴァージョンは日本に入って来ていないような気がしますねえ〜っっ。残念。という事で海外版のBlu-rayを貼っときます。

評価

IMDb4.8/10
Rotten Tomatoes表示されずっっ!
映画データベース-allcinema4.9/10
Filmarks2.7/5
Amazon4.0/5

真ん中よりちょっとだけ下って感じですね。なぜかロッテントマトの今作のページが表示されないんですよねっっ。全体的にはまあまあ、という意見がそれなりにあって、そこそこ褒めている人、絶賛、理解不能!とコケにする人とかなり評価が分かれています。ホントにバラバラですので、この評価は当てにしなくていいと思います(笑)。

あらすじ

ミステリー小説家ボルティモア(ヴァル・キルマー)が訪れた呪われた街。そこでは、つい数日前に胸に杭を打たれた身元不明の少女が発見されたばかりだった。
ミステリー好きの保安官にこの事件を題材とした小説の共著をもちかけられるボルティモア。そしてエドガー・アラン・ポーが宿泊したとされるチカリング・ホテルで起きた過去の凄惨な事件を知る。
作家は謎の少女V.[ヴィー](エル・ファニング)に誘われ、時にエドガー・アラン・ポーの幻影に導かれながら、<現在と過去>2つの事件の真相を紐解いてゆく。
その先に予想しえない結末が待ち受けているとも知らずに・・・。

Amazonより引用

キャストなど

ホール・ボルティモア……ヴァル・キルマー

1959年アメリカ生まれ。不動産開発業者で航空宇宙機器販売業者の家庭に生まれたそうですが8歳の時にご両親は離婚され、その後は祖父母に育てられたそうです。ハリウッドのプロフェッショナル・スクールで学び、10代の頃にジュリアード音楽院の演劇プログラムに入学されています。ただ弟さんが16歳の時にプールで溺死されるという悲劇に見舞われています。

その後1981年にジュリアード音楽院演劇科に入学し、当時同校史上最年少の学生となったそうですよ〜。

1983年にTVドラマに初出演するもこの放送は1985年だったらしいっっ。という訳で世間に初めて姿を現したのは1984年、日本でも公開された『トップ・シークレット』でいきなりの主役です。その2年後、1986年の『トップガン』のアイスマン役でしっかりスターの座についたみたいですよ〜♪

その後も『ウィロー(ここで奥さんになると出会ったらしいです)』『ドアーズ(吹替なしで歌を歌っているそうです)』『バットマン フォーエヴァー』『ヒート』など話題作に次々出演されています。

2008年にはTVドラマのプロデューサーも努めて2019年には制作、脚本、監督、主演した『Cinema Twain』という作品を発表していますが日本には来ていないようです。

また声優のお仕事もされていまして、『プリンス・オブ・エジプト』のモーセ『ナイトライダー』の続編『ナイトライダー ネクスト』では“KITT”役をされているんだそう。

2014年に声が出ない理由で公演をキャンセル、その時のどにしこりを感じていたそうですが、2015年1月、のどから出血した為、腫瘍の可能性があると病院で検査、本人はこの時に「腫瘍じゃなくて合併症」と発言しています。しかし2017年4月に「喉頭がんでしたが治りました」とがんだった事を認めています。しかし化学療法と放射線治療のほか、2回の手術をし、以前のような声が出せなくなったそうです。

その後AI技術によって過去のアーカイブ映像などを使い声を復元されて40ものヴォーカルモデルが作られたらしいですっっ。

しかし遺作となった『トップガン マーヴェリック』では、ヴォーカルモデルは使われず、本人の声をデジタル処理しただけだったらしいですね。

2025年4月1日、肺炎のため死去。65歳だったそうです。心よりご冥福をお祈りします。

現在日本で観れる主な出演作として『トゥルー・ロマンス』『D.N.A.』『ゴースト&ダークネス』『セイント』『レッド プラネット』『THE SALTON SEA ソルトン・シー』『ハードキャッシュ』『ワンダーランド』『アレキサンダー』『キスキス,バンバン』『デジャヴ』『ファイナル・ミッション(制作)』『ハードワイヤー 奪われた記憶』『バッド・ルーテナント』『キル・ザ・ギャング 36回の爆破でも死ななかった男』『トム・ソーヤー&ハックルベリー・フィン』『ミッシング・タワー』『デッドヒート』『ヴァル・キルマー/映画に人生を捧げた男』などがあります。

V.(ヴィー)……エル・ファニング

1998年アメリカ生まれ。お姉さんも子役から女優をしているダコタ・ファニング2歳でお姉さんの役のさらに幼少期の役で2001年にはデビューされているそうです。

4歳の時『チャーリーと14人のキッズ』で初めてお姉さんとは関係のない役柄を演じたそう。その後は人気子役として活躍されるんですが、転機になったのは『SUPER 8/スーパーエイト』らしいです。ここで彼女が世間に幅広く認知されて、その後の活躍に結びついているみたいですよ。特にTVドラマではお姉さんよりも出演作が多いそうです。

また2015年からは制作にも関わるようになり、2020年には短編ですが、初脚本、監督作品を発表されています。

現在日本で観れる主な出演作として『シャーロットのおくりもの』『デジャヴ』『バベル』『9-ナイン』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『くるみ割り人形』『幸せへのキセキ』『ジンジャーの朝 ~さよなら、わたしが愛した世界』『マレフィセント』『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』『アバウト・レイ 16歳の決断』『ネオン・デーモン』『夜に生きる』『20センチュリー・ウーマン』『パーティで女の子に話しかけるには』『メアリーの総て』『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~(制作総指揮)』『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』など。

ボビー・ラグレインジ……ブルース・ダーン

1936年アメリカ生まれ。おじいちゃんが政治家、お父さんが公共事業会社の社長で弁護士だったそうです。アクターズ・スタジオで演技を学び、1960年にクレジットなしで映画デビュー。その年からTVドラマで出まくっておりまして、60年代中盤まではほぼTV役者ですね。その後どんどんと映画出演も増えていき、その後はTV、映画とめちゃくちゃ働いておりまして2025年4月現在までの出演作は203IMDbに書いてありました!

特に『11人のカウボーイ』ではジョン・ウェインをスクリーン上で殺した数少ない悪役として知られているほか、1978年の『帰郷』アカデミー助演男優賞にノミネートされ、1982年の『栄光の季節』ベルリン国際映画祭男優賞を受賞、2013年には『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』カンヌ国際映画祭男優賞を受賞し、再びアカデミー主演男優賞にもノミネートされたそうです。

娘さんが女優のローラ・ダーンさんでこの方はお父さんが獲れなかったアカデミー賞を受賞されていましたね。

現在日本で観れる主な出演作として『ワイルド・エンジェル』『聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ』『ウィル・ペニー』『怪奇!双頭人間』『サイレント・ランニング』『マシンガン・パニック』『華麗なるギャツビー』『ヒッチコックの ファミリー・プロット』『ブラック・サンデー』『ザ・ドライバー』『メイフィールドの怪人たち』『ラストマン・スタンディング』『グラスハウス』『モンスター』『ダウン・イン・ザ・バレー』『庭から昇ったロケット雲』『カットバンク』ヘイトフル・エイト』『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』『43年後のアイ・ラヴ・ユー』『ゲット・バッカー FIRE BREAK』など。いろんなジャンルに出てますねっっ。

エドガー・アラン・ポー……ベン・チャップリン

1970年イギリス生まれ。お母さんの旧姓がチャップリンという事で、あの喜劇スターのチャップリンとは特に関係がなさそう。学生の時に演劇に興味持ち、ギルドホール音楽演劇学校に入学。

1990年のTVドラマのゲストでデビュー。95年まではTV役者として活躍。その後2011年の今作まではほぼ映画出演にマトを絞って活動されています。その後はTV、映画と活躍されていますね。また舞台役者としても活躍されているのだそうです。

現在日本で観れる主な出演作として『好きと言えなくて』『シン・レッド・ライン』『ロスト・ソウルズ』『完全犯罪クラブ』『バースデイ・ガール』『レジェンド 三蔵法師の秘宝』『ウォーター・ホース』『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』『ドリアン・グレイ』『マッド・ドッグス』『プレス 事件と欲望の現場』『セプテンバー5』など。

監督・脚本・制作:フランシス・F・コッポラ

1939年アメリカ生まれ。お父さんは作曲家だったり、奥さんも監督だったり娘はソフィア・コッポラで監督さんですし、甥にはニコラス・ケイジがいたりとすごい家だ!

幼少期にニューヨーク郊外で育ったコッポラさんですが、少年時代にポリオという病気にかかっており、幼少期の大半を寝たきりで過ごし、その間に手作りの人形劇を作っていたらしいです。その後15歳の時に『欲望という名の電車』を読んで演劇に興味を抱いたそうです。その後ホフストラ大学で演劇を学びながら、セルゲイ・エイゼンシュテイン(ソ連の名監督さん)の作品を研究してたそう。その後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に進学し映画制作を学び、在学中からピンク映画やホラー映画のなど低予算映画の演出を手掛けていたそうです。

ちなみにロジャー・コーマンの元で働く前に『グラマー西部を荒らす』というソフトポルノ作品の監督もしています。でも認知度が低くて闇に葬り去られてる気がする……

そしてロジャー・コーマンの会社で働くようになってからは、ソ連SF映画『Nebo zovyot』2体の怪獣のシーンや再編集をした『燃える惑星 大宇宙基地』や、『恐怖のロンドン塔』のセリフ監督(そんあのあるの?)、『ヤングレーサー』の音響担当などを手掛けています。

そんな感じのコッポラさんなのでどれを最初の監督作としてあげるか迷いそうですが、『ヤングレーサー』の余った予算でコーマン監督から「ホラーの監督作って」と言われて脚本、監督を務めた1963年の『ディメンシャ13』が最初の作品として認知されていますね。

その後もしばらくはコーマンさんの元で働いておりまして、監督業以外にも、制作や脚本などいろいろ多岐にわたってお仕事をされています。その後セヴン・アーツ・プロダクションズで働く事になったコッポラさんは『雨のニューオリンズ』『パリは燃えているか』など大作の脚本も手掛けています。この時期にコッポラさん、ジョージ・ルーカスと出会って、それ以来親友の仲なんだそうですよ〜。ちなみにルーカスさんの商業監督デビュー作『THX-1138』も制作はコッポラさんです。

そして『パットン大戦車軍団』で脚本を担当してアカデミー賞を初受賞。そして脚本、監督あの『ゴッドファーザー』で完全に大物の監督さんになります。その後も『カンバセーション…盗聴…』『ゴッドファーザーPART II』『地獄の黙示録』などヒット作を連発する一方で、『アメリカン・グラフィティ』『華麗なるギャツビー』などの制作も担当していまして、めっちゃ働いてますねこの人。

その後も勢いは止まっている感じはなくて『アウトサイダー』『コットンクラブ』などを監督されていたり、面白いところではマイケル・ジャクソンの『キャプテンEO』や若きニコラス・ケイジが出演している『ペギー・スーの結婚』などのSF作品も手掛けています。

1992年に『ドラキュラ』を発表した後ぐらいから、監督作が減り始め、もっぱら制作総指揮の作品が増えていきます。そして2011年の今作以降、新作の話は出ていなかったのですが2024年に久しぶりの新作『メガロポリス』を発表、まあボロカス言われてた印象ですが、まだまだコッポラさんは健在というところでしょう♪♪

個人的な感想

実はこの作品、10年ちょっと前に、東京の新橋駅近くにあった大好きだった映画館で、安っい値段で夜勤明けで観に行ったんですよね〜♪

その時、開始15分くらいで爆睡してしまいまして、目を開けたらエンドロールでした(笑)。

なのでリベンジを誓い、DVDで鑑賞。でもそれも15分くらいで爆睡!

もうこの作品は私は観れないと思っていたんですけど、ヴァル・キルマーの訃報のニュースで思い出してDVDを引っ張り出して鑑賞!

やっと全部観れた!!

で感想です。なんか「?」ってなりました。あまりに分かんなかったので、途中からもう一度見直して、何となく理解しましたっっ。

でも謎を残したままにしてる…と思っていいのかな?って感じで実はちょっとまだ気持ち悪いです(笑)。

私の理解力のなさが原因かとは思いますが、概要にも書いたとおり、どこからどこまでが現実のお話だったの?って今でも思っています。

うそして主演のヴァル・キルマーが太っていたのも映画館で観た時にショックでショックでっっ。あのブルース・ウェインがこんなになっちゃった…と、当時はそれもあって集中出来なかったと記憶しています。そもそも夜勤明けで観てはダメですけどっっ。

それと、コッポラ監督の吸血鬼ものって『ドラキュラ』といい今作といい、画質がなんか安く見えるんですけど……

『ドラキュラ』よりはマシな気もしますが、特殊効果のシーンでそれを強く思うんですよね。美しいという方もけっこうおりましたけど、個人的にはなんかもうちょっと〜……って感じです。

でも作品を思い返すと、お話自体はそれなりに楽しめましたし、嫌いじゃないかも♪♪実は時間が経つにつれてジワってきてます(笑)。ちょっと好きかもしれない(笑)♪♪

でも『ゴッドファーザー』のイメージで鑑賞を始めると本当に大火傷を負いますので、あくまでも変なホラー作品を観るつもりで、また吸血鬼マニアの方やなんか耽美的な作品が好きって方ならオススメしてもいいかと思います。

という訳で今回は『Virginia/ヴァージニア』についてザックリ書いてみました。

んじゃまた〜♪♪

※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema、Rotten Tomatoes、Filmarks

※MicrosoftのCopilotさんにお手伝いしてもらいました♪

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