『ぼくのエリ 200歳の少女』と『モールス』ってこんな作品です。

こんにちは、ヒッチです。

今回は、私が10年ほど前にメタクソにハマった作品、

『ぼくのエリ 200歳の少女』と『モールス』

について書いていこうと思います。なるべくネタバレなしの予定で書きます。

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『ぼくのエリ 200歳の少女』

原題: Låt den rätte komma in

監督:トーマス・アルフレッドソン

脚本:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト

音楽:ヨハン・セデルクヴィスト

出演:オスカー / カーレ・ヘーデブラント

   エリ / リーナ・レアンデション

2008年/スェーデン映画/115分

あらすじ

スェーデンのストックホルム郊外に住むオスカーはすんごいいじめられっ子。両親も別居(離婚?)しているようで、オスカーは自分の殻の中にしか安らぎの場所が見いだせない。そんな中、隣の部屋に親子と思われるおじさんとエリという同じくらいの歳の女の子が引っ越してくる。エリもまた、孤独を抱えた子で、2人は次第に仲良くなっていくが〜…

まず、『ぼくのエリ 200歳の少女』です。この作品、原作の小説『モールス』の作者、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが直々に脚本を書いた、という作品。そんな事あんの?って今でも思うんですけど、そのおかげでしょう。小説では上下巻の長い作品を、要らないであろう箇所をカットして、とてもスマートに、そしてよい感じになっております。

演じている主役の二人の子役の子達もとても素晴らしく、テーマが『イジメ』と『孤独』の二つだと思うんですけど、その両方をとてもよく感じる事が出来て、締めつけられるようなツラい気持ちになります。

そしてそのツラい雰囲気を更に助長するような白い景色と、未来の見えなさそうな街。舞台は1980年代のスエーデンの田舎町なんですが、当時はこういう空気感だったんでしょうねえ。見ているだけで、ホントに孤独感は増していきます。脇役とかみんなが、幸せな雰囲気がそもそもなくて、みんな疲れているのもよく分かります。

その寂しい悲しい雰囲気をまた音楽が助長するのです。この映画のサントラを手がけたのは、ヨハン・セデルクヴィストという方。やはりスェーデンの方だそうですが、サントラも全体的に物悲しい雰囲気、そして美しいのです。私は好きですよ〜♪

そんな全体的に悲しいこの映画、世界的に大成功しまして、各国の賞レースにも顔を出していました。当然日本でもそれなりのヒットをしたようで、さっさとカルト英国の仲間入りをしましたよ。私も大好き(笑)。

そんな素晴らしい映画の監督はトーマス・アルフレッドソンという方。確かTV畑の方だったと思いますが、この作品で世界的に名前が知られ、次作の『裏切りのサーカス』では英国作品賞ってのを受賞しているそうな。ちなみにこの作品、めっちゃややこしい!ので、観る時は、じっくり腰を据えるのをお勧めします。

で、この映画、日本公開にあたり、ちょっとした問題点が指摘されていまして、エロ映画でもないのに、とあるシーンでボカシが入ります。それはかなり大事なシーンなのですが、何故か日本の映論ってトコが指示を出したのか、そんな事になってしまっています。なので、ご覧になった方は、ぜひYouTubeなどで無修正のそのシーンを見てほしいと思います。

そしてこの世界的な成功をしたという事で、アメリカでリメイクされたのでした。

つー事で次はコレ。

『モールス』

原題:LET ME IN

監督/脚本:マット・リーヴス

音楽:マイケル・ジアッチーノ

出演:オーウェン/コディ・スミット=マクフィー

   アビー/クロエ・グレース・モレッツ

2010年/アメリカ映画/116分

『ぼくのエリ 200歳の少女』の大ヒットを経てアメリカでリメイクされた作品。主人公の名前を“エリ”から“アビー”など、名前や場所こそ変更していますが、内容はほぼほぼ一緒です。

どのくらい一緒かと言うと、まんまアングルが同じカットがあるくらい(笑)です♪

で、主役のアビー役を演じたのはクロエ・グレース・モレッツ。この人は、子供の殺し屋から人狼、サイキックな娘など、一癖も二癖もある役ばかりやってますが、今回もこんな大変な役を堂々と演じています。さすが、ヒット・ガール♪

そしてこちらのサントラですが、こちらの方が音楽的に重い…かな?そんな気がします。手がけたのはマイケル・ジアッチーノという方。この方、かなりな売れっ子さんのようで、『カールじいさんの空飛ぶ家』『ジュラシック・ワールド』などのメジャー映画から『LOST』などのテレビドラマ、ゲーム音楽まで、幅広く活躍されている方でした。私、全く知らんかったですわっっ。

この『モールス』を監督したのは、『クローバー・フィールド』や、『猿の惑星』シリーズ、今度公開する『ザ・バットマン』を手がけたマット・リーヴス。とても手堅く作品を作る印象のある方で、今回の『モールス』も、

「この映画、リメイクする理由がない」

と、最初は断ったらしいんですが、自分もいじめられっ子だった過去を思い出し、監督を引き受けた。とか、インタビューで語ってました。そんな監督も力をちゃんと入れた作品ですので、よく元の映画とリメイクを比較した時に、

「断然!元の映画の方がいい!」

と、いう意見になりますが、この2作に関しては、

私はどちらも好きです♪

『モールス』には、『ぼくのエリ〜』にはないとてもいいカットも存在していますので、これはこれで全然ありだと思いました。

そして、『モールス』の公開当時、この映画の前日談のアメコミが発売になってましたね。これが日本語訳されていたら買ったとおもうんですけど、まあ、原作から離れているし・・・やっぱりいらないか(笑)。

原作『モールス』

この2作の原作のタイトルは、

Låt den rätte komma in(日本発売タイトルはモールス)』

と、言いまして、訳すと「正しき者を招き入れよ」と、言う意味なんだそうです。まさに孤独な2人を結びつけるにはこれ以上ない言葉ですし、けっこうなキーワードかな?

ちなみにこの小説がアメリカなどで最初に販売されたタイトルが、

『LET ME IN』

で、後に『Let the Right One In』というタイトルに変更?になったのかな?確かそんな感じです。

で、『ぼくのエリ~』がアメリカで公開になった時のタイトルは『Let the Right One In』

リメイクのタイトルが『LET ME IN』

と、何か言葉遊びみたいになってます。

そんな原作を書いた作家さんはヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストという方。この作品がデビュー作なんだそうで、その後もスェーデンでは大活躍されているようで、私が当時読んだ記事では、

スェーデンのスティーブン・キング

と、書かれていました。でも日本ではあまり訳された本はないようで、数年前に、『ボーダー 2つの世界』と、いう短編集が発売されたくらいじゃないですかねえ。こちらは私、買い損ねてますっっ。欲しい。

ちなみに『ボーダー 2つの世界』は映画化されて、それも評価は高い印象。でも私は観てないので何も言えないっっ。

この方、『ぼくのエリ〜』以外にも、テレビの脚本などを手掛けているそうで、スェーデンのテレビってスゲーんだな!と、感じる今日この頃です。

こんな感じですかね。

と、言うことで、今回は『ぼくのエリ 200歳の少女』『モールス』について書いてみました。

んじゃまた♪

※参考文献、ウィキペディア、IMDb、映画データベース-allcinema、

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